泣きたい夜

愛歌勇

感情 1話

いつも通り、満員電車に揺られながら、会社に向かう、眩しすぎて眩暈がする朝、皆スマホに集中して、空の眩しさなんて分からないくらいに没頭している、薄暗い板にずっと集中できるのは私達は何時から変わってしまったのだろう、

お婆さん「・・」

婆さんが辛そうに立っている、勿論誰一人譲る人は居ない、社会はどんどん利己的になっていく。

私も本当は座りたいなんて思うのも利己的だろうか。

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同僚「おはようございます、係長」

「おはよう、今日もいつも通り仕事するぞ」

同僚「はい、今日は確か中途で採用される社員さんが来ますよね」

「そういや、そうか」

俺の企業はベンチャー企業で日頃からパソコンとにらめっこしている毎日、楽しくてやっている訳じゃない、あくまで仕事としてやっている、生活する為だ

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部長「みんな、注目!」

俺達は今やっている業務を一時止め、部長のデスクに注目した。

部長「今新たに開発しているプログラムですが・・」

正直なところ、朝の朝礼の話など覚えている訳でもない、何故なら俺はこの仕事に‘責任‘を持ってやっているわけではない、退屈だ

部長「それでは、自己紹介いいかな、山吹さん」

山吹「はい!」

恐る恐る前に出る姿はまるでロボットみたいだった、緊張しているのだろうか

「珍しいな・・」

山吹「本日から来ました、山吹美咲です!よろしくお願いします!」

パチパチと拍手が起こる、みんな平然と偽物の笑顔だろうか。

正直この時はなんだ、この女としか思わなかった。

俺らの企業に相応しくないモデルみたいな人。

大人とは思えないキラキラとした目。

それが俺に新たな気持ちを芽生えさせるとはまだ知らない・・・

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