第5章 5-⑴
お父さんの昔からの仕事仲間で、〇〇市内で地元の海産物とか土産物を扱っている藤沢さんという人がいた。お父さんは、その人に、まだ私が合格する前から、娘のことを面倒みてほしいと頼んでいたみたいだった。
合格発表の日。あった。自分の番号を見つけた時は、もちろん嬉しかったけど、よし、これからスタートだという気持ちの方が強かった。お父さんに知らせた時も、おそらく、複雑な気持ちだったに違いないと思うが、感情を押し殺しているのか、紛らわせようとしているのか、お母さんに
「直ぐに、明日、藤沢さんのところに絢を連れて、挨拶に行ってこい。向こうには、話はしてあるが、丁寧にな、これから世話になるんだから」
この人は、私が受かるかどうかもわからないのに、娘のことを考えて動いていてくれたんだ。普段、ぶっきらぼうだけど、昔から私のことを考えていてくれるし、喜んでくれている。素直に、私にとっては、素敵な親で良かったと思った。
後で、聞いた話によると、モト君のことも確かに受かっているかどうかも、人づてに確認していたらしい。
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