第49話 「黒雷の猛獣」
クニトモは上の空でじっとしているカムユに
容赦なく攻撃わや仕掛ける。
『
クニトモのからだは闇に包まれ
神出鬼没でカムユに打撃を与えていく。
中々ビクともしなかったカムユが
クニトモの攻撃でかなり怯んで膝を着いてしまう。
「……」
俯くカムユに容赦なくクニトモは
身体を空中で捻り勢いよく脳天に蹴りを打ち込む。
「……」
「頑丈な身体だ」
カムユはスクッと身体を起こして
クニトモに視線を向けると腹部に拳を打ち込む。
闇ノ御体・闇舞紫を発動しているクニトモは
当たる寸前に闇の残影を残し攻撃を躱す。
後ろから頭部に蹴りを入れるがカムユは
難なくクニトモとも足首を掴む。
クニトモは闇舞紫で残影を残して逃れ
抜刀し直刀を突き刺そうとするが躱され
再び捕らえようとするが、残影を残し躱すクニトモ。
クニトモとカムユの攻防が続くが
お互い攻撃を受けず与えられずの状態に。
キリがないとクニトモは距離を取り
技を仕掛けようとするが、カムユは直ぐに
距離を詰め腹部に蹴りを一撃入れる。
技を仕掛ける為に闇舞紫を解いてしまった
クニトモはカムユの蹴りを受けてしまい
吹き飛んで行く。
「まだまだ本気ではないな」
瓦礫から何とか抜け出し、クニトモは周囲の
建物に隠れ攻撃の機会を伺う。
カムユはクニトモを探しはせず
その場に棒立ちして姿を現すのを待っている。
「いつでもかかって来いと言うことか」
『
カムユの足元に闇の糸が複数本出現して
その闇の糸はカムユを身体を何度も貫き
カムユの身体は闇の糸に縛られ動きが封じられる。
『
クニトモはその場からカムユの背後に
一瞬で移動して直刀でカムユの心臓を貫いた。
「手応えなし」
カムユは自力で闇の糸を消し飛ばして
クニトモの腕を掴み投げ飛ばそうとするが
闇舞紫で残影を残しカムユから逃れる。
「生きているのか、いないのか
神とは不思議なものだ……」
貫縫闇衣で突き刺した穴からも
直刀で貫いた傷からも出血はなく
何より心臓を貫いた時の手に残る感触が
人とも異形とも全くの違い、生命感の無い感触が
神という絶対的存在なのかと思わされた。
『
クニトモは一瞬でも動きを封じる為に
再び、カムユを縛る。
「畳み掛ける」
『
カムユは足元から出現した複数の闇の鋭く
尖った竹に崩しにされる。
「トドメ」
『
クニトモは闇の斬撃を次々と飛ばし
カムユを切り刻んで行く。
「ダメか……」
カムユは確かにズタボロになってはいるが
傷から見えるのは血肉ではなく漆黒の闇。
そして、ダメージを受けていないかの様に
仁王立ちしている。
「神とは肉体を持たずエネルギー
そのものという事か……どう倒す……」
倒し方を考える間もなくクニトモは
エネルギーが枯渇しその場に倒れてしまう。
カムユはクニトモの前に立ち何故か
腕を自身の肩に回す。
「何のつもりだ……」
「……」
カムユはクニトモを仲間達の元へ連れて
元の立ち位置に戻って行く。
「神の気まぐれと受け取っておく……」
「つつつつつ、次はぼぼぼぼぼ僕だッ!!」
ユウシンは震えながらも前に進む。
カムユが一本足を進めるとユウシンは
仲間達の元へ引き返す。
「無理無理無理!!絶対無理!!
僕なんか勝ち目ないないよ!!」
「安心しなって!誰も勝ち目ないんだから!」
「ミナトちゃん……少しは応援してよぉ……」
キャウッ!!
「待ってキッペイ!!危ないよ!!」
ユウシンの飼い猫のキッペイがカムユの元へ行き
ひたすらに吠え続ける。
ユウシンはそんなキッペイの姿を見て
戦う気力が湧き出る。
「僕、やれるだけやってみる!!」
『
ユウシンの手元に雷の弓矢が現れ
空に向かって放ち弧を描いてカムユの頭上で
一本の雷の矢が複数に分裂し降り注ぐ。
カムユに刺さった雷の矢はスパークして
身体をボロボロにしていく。
「……」
「なんで死なないのぉ~!!」
カムユはユウシンを上の空でひたすらに
殴り続け、ユウシンは一気に動けなくなる程の
負傷を追ってしまう。
「……」
カムユは子供だろうがお構い無しに
トドメを誘うと首元を掴み持ち上げ締め上げる。
「クッ……カッ……」
しかし突然、ユウシンは地面に落下し
カムユの残っていた左腕も地面に落ちる。
ユウシンが目を開くと目の前に
ライオンの様な立派な白いたてがみに
白い身体に黒い縞模様が入り
蛇の尻尾を生やした獣が立っていた。
「な……に……」
ギャウッ!!
「キッ……ペイ……えっ!?キッペイ!?!?
どうしたの猫じゃない!?キッペイが怪物に
なっちゃったよぉぉぉお!!!!」
変わり果てたキッペイの姿にユウシンは
泣き叫ぶ、キッペイはユウシンに擦り寄り
なんとか落ち着かせる。
キッペイはカムユを目の前にし
身体から黒い稲妻を発してやる気十分の様だ。
「ウソ……
どうして……どうして……」
ギャウ!!
キッペイはカムユにのしかかり噛み付こうとするが
カムユは蹴りを入れて怯んだ隙に逃れ様とするが
抑え込む力が強過ぎて脱出出来ず。
カムユは背に闇を広げ姿を消す。
キッペイの真上に姿を現しキッペイの背部に
強烈なかかと落としを打ち込む。
キッペイは怯むことなく体当たりしてカムユを
吹き飛ばし、口から黒雷球を放って追撃する。
一撃喰らえば終わると判断したのか
闇エネルギーを手から放って黒雷球を
なんとか吸収する。
「妖……妖……退くべき……
全てが変わる……世界が終わる……」
アンユはキッペイが姿を変えてから
明らかに動揺して様子がおかしい。
「いやぁ!!面白い事になってるね!!
仕方な~くミカドに着いて来て良かったようだ!!」
「みんな……遅れてごめん……今戦ってるのは……
何だあれ……???」
カムユとキッペイの戦闘中にようやく
ミカドはオロチヒメを連れて戻って来た。
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