7話 平穏な日々
ユーリの初めての夏は、快適に過ぎていった。つかまり立ち歩きから、よちよち歩きに進歩したユーリはシルバーの監視下なら庭にも出て行ける。
今朝も、朝ご飯を食べた後シルバーとユーリは庭に出て遊んでいた。ローラが手入れしている菜園と横手にあるハーブ園は、お日様の恵みプラスアルファのお陰で緑豊かに育っている。
菜園にはスイカがコロコロと転がっていて、ユーリはどれが食べ頃かなと指で弾いては音を比べていた。
『この大きいの、もう熟してると思うんだけど? シルバーどう思う?』
肉食の狼にスイカの味の判断を任せるのは如何なものかと思うが、人間の数倍の臭覚と聴覚を持つシルバーは、ユーリの弾く音で食べ頃のスイカをピタリと当てる事ができる。
『その大きいのより、こちらの方が食べ頃だな』
前足で指した小ぶりのスイカに、ちょっとがっかりとしたユーリをシルバーは笑った。
『ユーリは小さいから、そんなに食べれないだろう。小さいスイカでも充分じゃないか』
『私の為じゃ無いのよ。パパと近所の人が、今日は家の乾し草を納屋に運ぶって、朝ご飯の時に言ってたの。暑いから喉も乾くし、美味しいスイカを出せば良いかなと思ったの』
重労働で喉の乾いている男どもには、大きいスイカでも充分甘いだろうとシルバーは請け負った。いつもは、朝ご飯の片付けをすますと菜園の手入れするローラが見えないのは、手伝いの人に出す昼ご飯の準備に取りかかっているからだろうとシルバーは鼻をひくひくさせる。
ローラは家事を頑張っているし、料理も美味しい物を作るが、どうも頼り無い感じがするので、焦げて無いかチェックしたのだ。
『鶏の丸焼きだな』舌なめずりしてるシルバーに、今日は人数が多いから食べれらないかもと忠告しながら、ユーリはローラにスイカを冷やしておいた方が良いと伝えに行く。
鶏に詰め物をしてハーブを敷いた鉄板に置き、料理ストーブのオーブンに入れたローラは、これで料理は良いわと安心し、次にどうやって皆に座って貰おうかと小さなテーブルを眺める。
「スイカ、スイカ、ちゅめたいスイカ!」
ユーリはもちろん『ママ、お客さんに出すのにスイカを冷やしておいた方が良いんじゃない? 重労働で喉が乾いてるだろうから』と舌足らずでちゃんとした発音にはならないだろうが、文章で話す事もできた。が、0才の赤ん坊として相応しく無いと判断したユーリは自主規制する。
ユーリの言葉にはっとしたローラは、スイカを採ると、小川の石でせき止めたスイカ置き場に大きなスイカを置いた。流れる水は午前中はまだ冷たいから、スイカを冷やしてくれるだろう。
家の中で、朝からずっと料理ストーブと格闘していたローラは、小川を渡る風にほっとして、良い事を思いついた。
「風の通らない家の中より、風通しの良い木陰の方が気持ち良いはずだわ」
ユーリはママが何をするのか、邪魔にならないようポーチに座って眺める。納屋に入ったママは、大きな作業台を引きずり出してきた。木陰で食事を出すつもりなんだと理解したユーリはシルバーに『手伝って』と頼んだ。
ローラが長い作業台を引っ張っていると、ふと軽くなった。シルバーが頭で作業台の脚を押してくれていたのだ。
「手伝ってくれるの? ありがとう! シルバー」
シルバーが『おやすいご用さ』といわんばかりにウィンクするのに笑いながら、風よけの木の下に作業台を置いた。
作業台をざっとふくと、家から洗い立てのシーツを持ってきて、バサッと被せると立派なテーブルになった。
ローラが家から椅子やベンチを運んだり、食器や昨夜から作っていた酢付けの野菜や、パン、井戸から汲んだ冷たい水を大きな素焼きの水差しに入れたのを持って、家と木陰とを何回も往復しているのを見て、ユーリは早く手伝えるようになりたいと切望した。
仮設のテーブルの上には、酢付けの野菜、採りたての野菜のサラダ、じゃがいもの冷たいスープ、きのこのキッシユ、山盛りのパン、そして鶏の丸焼きが所狭しと乗っている。
後は、デザートだけだ。デザートには森の近くの茂みで採ったブルーベリーのタルトと、カスタードプリン、余り甘いのが苦手な人に夏ミカンのジェリーよせを用意してある。
スイカは食事前に食べて貰うか、デザートとして出す方が良いのか迷っていたが、ウィリーと手伝いの三人の男達が顔を真っ赤にして汗だくで、山盛りのロールにした乾し草を積んだ荷馬車から降りて来たのを迎えて、食事前に食べて貰おうと決めた。
「お疲れ様でした!」
井戸端で手と顔を洗い、用意してあったタオルでゴシゴシ顔や首の汗を拭いてた男達は、ローラが差し出した冷えたスイカにかぶりついた。
「うまい!」
「甘い! こんなに甘いスイカはこの夏初めてだ」
ユーリも小さなスイカを一切れ貰って食べて、充分に甘いので安心した。
ローラに「これ、これ、大きいの!」と勧めたので、どうかなとちょびっと心配してたのだ。あんなに大きなスイカも一瞬で無くなり、テーブルに山盛りにあった料理もあっという間に男達の胃袋に消えた。
ローラは席に着かず、台所とテーブルとを行ったり、来たりと、接待に努めていたが、ユーリはウィリーの隣にベンチに腰掛け、取り分けてくれる料理をちょっとずつ食べていた。
鶏の丸焼きは切り分けられて、ユーリの皿には食べやすいように小さく切られた胸肉がおかれた。詰め物の香味野菜と、鉄板に敷かれたハーブの香りで、鶏肉はとても美味しかった。
「奥さん! この鶏の丸焼きは絶品ですなぁ」
料理を誉められて、嬉しさに頬を赤らめたローラは、もっとどうぞと勧める。鶏の丸焼きが無くなる寸前、ユーリは行儀悪いのは承知しながら、ベンチに立ちテーブルに手をついて鶏の残っていた骨付き足をつかみ取った。
「おやおや、すごい食欲だな」と笑う男達にウィリーは笑って誤魔化したが、ユーリがシルバーのために最後の鶏肉を確保したのだとわかっていた。
ユーリはデザートが出るまでチビチビと鶏肉をかじってる振りをしていたが、男達の視線がローラとウィリーが運んで来たタルトやプリンに向けられた時に、足元に寝そべっているシルバーに鶏の脚を落としてやった。
『サンキュー』
シルバーの言葉にユーリとウィリーが『どういたしまして』と同時に応えた。ユーリとウィリーは顔を見て笑った。
こうしてユーリの初めての夏は過ぎていった。
秋になり、小麦の収穫にまた手伝いの男達が来て、しっかりとした足取りで歩くユーリにまだ誕生日前なのにと驚いたが、子供の成長は個人差があるものさと自分たちで納得した。
紅葉した葉っぱが、パラパラ落ちて枝だけが曇り空に突き出してる頃には、畑には収穫される作物はなくなった。
納屋には山積みのじゃがいもや、トウモロコシ、ニンジン、りんご、かぶ、玉ねぎ、酢付けのキャベツの樽が納められた。食料庫には、ガラス瓶に入った色とりどりのジャム、真っ赤なトマトソース、チーズ、酢付けの野菜と冬越しに向けての食品が蓄えられていった。
初めての雪が降った翌日、ウィリーはシルバーと森に行き、鹿を仕留めて帰ってきた。ウィリーは鹿を解体すると、近所におすそ分けに回り、お返しにベーコンやソーセージを貰ってきた。
まだ、ヒースヒルに住みだして数年のウィリーたちは馬一頭、牛一頭、十数羽の鶏しか飼っていなかった。豚を飼えば良いのだが、小麦を売って税金を払うと、生活必需品を買うお金しか残らなかった。
それでも今年は雌牛が子牛を生みそうなので、それを売って豚を買うべきか、雌なら二頭に増やした方が良いのかと悩んでいるウィリーに、ちらりと皮肉な目をシルバーは向けた。
『肉なら、狩りをすれば手に入れれるだろう。鹿を毎回捕まえるのは無理でも、兎なら数匹取れるだろうに』
ウィリーはシルバーと協力すれば狩りが上手くいくのは承知していたが、それに頼るのは如何なものかと感じる。近所に鹿肉をおすそ分けした時も、狩りの名人だなと誉められて、なんとなくこそばゆい思いをした。
ローラと堅実な生活を築いて行きたいと決心しているウィリーには、自分の秘密にしている能力を使って狩りをするのは、何か後ろめたく感じさせるものがあった。
雪が積もり、本格的な冬がきた。雪の降っている日は、家族で一日中家で過ごした。
ウィリーは納屋の家畜の世話や、薪を運んだり、井戸で水を汲んだりしなくてはいけないので少しは外に出るが、ローラとユーリはほとんど外に出ることはなかった。
雪がやんだ晴れた日に、ちょこっと外で雪ダルマを作ったりするぐらいで、ユーリは退屈していた。
大人は家事だとか、家畜の世話だとかある。暇な時間もローラは針仕事や、ユーリが熱を出した後に取り寄せて買った薬草の本を読んだり、ウィリーは木で飾り棚をつくったり、ユーリの木製のオモチャをつくったりして過ごす。
暖炉の前で、パパお手製の積み木を積んでは崩しを繰り返していたユーリは、満足そうに寝そべっているシルバーに『退屈』と愚痴った。
『誰か来るみたいだぞ』シルバーがのそりと立ち上がる。
退屈しきってたユーリは、誰が来たのか早く知りたいと、ソファーによじ登って窓から外を眺めた。
一面の銀世界の向こうから、そり付き馬車が家に向かって来る。近所でそり付き馬車を持ってるのは誰だったかな? とユーリが思ってるうちに、馬車は玄関の前に着いた。アマリアの旦那さんのマシューが馬車から降りるのをウィリーは出迎えた。
「こんちわ、こんなに寒いのに町まで行って来たのですか? さぁ、暖まって下さい」
マシューは馬車から降りると、荷物を預かって来たんだと、荷台から大きな箱を下ろした。二人で荷物を家に運び込み、蜂蜜をたっぷり入れたハーブティをすすりながら、マシューは町の話をした。
「アマリアが軍に入って北の砦に詰めてるハックに、冬至のブランデーケーキと毛糸の靴下を送ると言い出してね。6番目の末っ子だから、いつまでも子ども扱いなんだ。そんなの給料で買うさと言っても、聞きやしない。言い出したら何を言っても無駄なんだ。それで町まで行って来たのさ。そしたら、あんたんちの荷物が来てたからことづかったのさ」
寒い中わざわざありがとうと感謝する二人に、何でも無いさと言いながらも、少しいつもとは様子の違うマシューを訝しく思った。
「町で何かあったのですか?」
ウィリーの誘い水に、これはアマリアには言えない話なんだかと前置きして、マシューは町で聞いた噂話を話す。
「なんだか、北の国がややこしいみたいだと言う奴が居てね……あそこの王様はもうお年で……で、皇太子ってのが出来が悪くて家臣達は、それぞれ他の王子を支持してるとか……跡目争いの内乱が起こるかもと言うんだ。まぁ、その……上の人らの話だから、言ってる奴も詳しくは知らないのさ! でも、家はハックが北の砦にいるから……こんな話を聞いたらアマリアは心配しちまうだろう。ウィリー、あんたはどう思う?」
ウィリーとローラは隣国の好ましくないニュースに顔色を変えた。
「私も、よくわかりません。ローラン王国と我が国は姻戚関係を結んでるから、戦争とかはないと安心してたのですがね……たしか、あちらの王妃様はうちの王様の叔母上にあたるのではなかったかな? しかし、皇太子の出来が悪いと言う噂が、他の国にまで広がるとは、真偽はどちらにせよ、あまり良い状況とはいえませんね」
ウィリーの言葉にマシューは頷いて、町で噂を聞いてからの焦燥感を吐き出した。
「もし、王様が亡くなられて跡目争いの内乱とかになったら、王妃様はうちの王様に援軍を頼むんじゃないかね? そしたら、援軍に派遣されるのは一番近い北の砦に駐屯してる部隊じゃないのか? ハックが軍に入った時から心配していたんだが、実際に戦闘とかにあいつが行くとなると……父親の儂ですら、噂を聞いてから心配で居ても立ってもいられないような気持ちなのに、母親のアマリアが知ったら……あいつが知ったら、どんなに心配するだろう……」
いつもは穏やかなマシューのうって変わった様子に、ウィリーもローラも子どもを心配する親の気持ちが痛いほど伝わってきた。
「心配なのはわかりますが、あまり思いつめないようにしないと、身体に毒ですよ」
ローラは暖かいハーブティーを注いで、マシューを慰めた。
「冬に大きな戦いは無理ですよ。ましてローランの冬は此処より厳しいはずです。春までに王様が持ち直すか、事態が落ち着くかも知れません。案外と皇太子がすんなりと後を継ぐかもしれませんしね」
所詮は噂話に過ぎないかもと仄めかされ、マシューも取り乱していた気分も少し落ち着いてきた。
ユーリは暖炉の前の床に、シルバーと一緒に座って大人達の話を衝撃を受けながら聞いていた。島国で国境を他国と接する事もなく、有里のいた時代の日本では戦争とかは遠い余所の話だった。
『でも、世界のどこかでは戦争があったんだわ』
まさかこんなに長閑な世界にも戦争があるとは思いもしなかったユーリは、空気が澄んだ晴れた日にかすかに見える北の山々の向こうのローラン王国で内乱が起こるかもしれないと不安になった。
『シルバー? ローラン王国は内乱になると思う?』
暖炉で暖まってウトウトしていたシルバーは知らないと言わんばかりに、めんどくさそうに尻尾を一つ打った。もう、とユーリがシルバーの身体に乗っかかると片目を開けて『人間は戦争が好きだからな』と言い捨てると、目を閉じた。
ユーリもシルバーを枕に眠っていたらしい、マシューが長居してしまってと謝りながら帰っていく時の扉から入ってきた風でふと目が覚めた。
ローラとウィリーは、赤ん坊は大人が話している内容はわからないと思っていたが、ユーリの前で言い争いはしないと決めていた。しかし、ユーリがシルバーと一緒に眠っていると思っていた二人は、静かな口調ではあるが、深刻な言い争いをする。
寝ている赤ん坊を起こさないように小声なので、はっきりと全部の内容は聞こえなかったが、ママが自分を責め、パパがそれを否定して慰めていた。
「私があの方と結婚すれば良かったのかしら…… 私が自分の義務を果たさず、身勝手に自分の幸せだけを考えたから……」
「馬鹿な事言うんじゃない! あんな奴に君を渡したりしない!」
うとうとしながら聞きとった言葉の意味を、ユーリが理解するのはかなり後になる。
次の朝、ベッドで目覚めたユーリは、暖炉の前で聞いた話を思いだそうとしたが、曖昧で意味がよくわからなかった。
そして、冬至祭の思いがけないプレゼントにすっかり忘れてしまった。昨日、マシューが町から届けてくれた箱には、冬至祭のプレゼントがぎっしりと詰まっていたのだ。
ウィリーは荷札の差出人を見て少し微妙な顔をしたが、受取人がローラとユーリになっているので、受け取り拒否もできないじゃないか! と毒づいて、釘抜きで木のふたをこじ開けた。
「お祖母ちゃまが、冬至祭のプレゼントを贈ってくださいましたよ」
「お祖母ちゃん?」
「そう! パパのお母ちゃまですよ。遠くに住んでるから会えないけど、冬至祭のプレゼントをわざわざ贈って下さるなんて優しいわね」
木箱にはローラには暖かくて羽のように軽いマント、ユーリには布製のお人形、数冊の絵本、一番嬉しかったのは白い紙を綴じたスケッチブックとクレヨン。
ウィリーは床に木箱の中身を広げながら騒いでる二人に、昨夜の暗い雰囲気が払拭されて、たまにはあの人も良い事をするじゃないかと独り言を言った。
「私には何も無いのか?」拗ねたようなウィリーの言葉に、笑いながら、ローラは何重もの紙に包まれたブランデーの瓶を差し出した。
ローラは小さな箱の中の様々な種に気づいて興奮した。
「ウイキョウ、セイジ、ノコギリソウ、シャクヤク……この辺では手に入れにくい薬草の種だわ! これはカリンの種? 木の種? キンカン、リンゴ、梨、オレンジ! オリーブ! ここで育つかしら? いえ、育てるわ!」
まだ箱には品物が残っているが、ローラに植物の種を見せたら当分は他の物には注意をそらせないだろうと、ウィリーは中の荷物を取り出す。紙に包まれた大きな塊は良い香りのする石鹸、油紙に包まれた大きな塊は干した海産物が入っていた。
箱の中の物を全て出した後に、小さな皮袋がぽつんと残った。箱に詰めた時には上に置いてあったのが、運搬の途中で底になったのだろうと、ウィリーは小さな皮袋を取り出して眺める。
小さな皮袋には、『ユーリへ』と書いた小さな紙がピンで留めてあった。
祖母からのプレゼントか、あの人にしては殊勝な! と訝しみながら皮袋を開いてみると、小さな石の付いたペンダントがウィリーの手のひらに転がり出た。
「竜心石! こんな貴重な物を」
小さな石は、一見は水晶のように見えるが中心には青い炎が燃えていた。
竜の心臓の結晶と言われている竜心石は、世界にも数個あるかないかの貴重な石で、ウィリーも一度王様の指輪で見た事があるだけだ。
ウィリーの言葉に顔を上げたローラも石を見てはっと息を呑んだ。
「あの人はどういうつもりなんだ?」
ウィリーの疑問に、ローラはユーリに御守りを下さったのねと感激して、目を潤ましている。
孫の御守りにしては大げさ過ぎると、母親の過度な贈り物に何か良からぬ目的があるのでは? と疑問を抱いた。
「だいたいどこで手に入れたのやら」
魔女と陰口を叩かれている自分の母親に毒づいた。やはり受け取り拒否すれば良かったと後悔たらたらのウィリーに対して、直接面識の無いローラは、孫にこのような貴重な御守りをくださるとはと、なんて優しい方なんでしょうと感謝する。
こんな貴重な石を農家の子どもが持っていて良いのだろうか? それとも、これほど強力な御守りが必要な出来事がユーリに起こるという事なのか?
育ちの良いローラと違い、魔女と言われる母親に育てられたウィリーは、あの人が単純に孫可愛さに貴重なプレゼントをしたとは考えられなかった。
しかし、魔女と呼ばれる母親からの贈り物を無視する勇気もなかったウィリーは、ユーリの首に御守りだから無くさないようにとペンダントをかけた。
ウィリーに頭からペンダントをかけられ、竜心石が胸にトンと当たった瞬間、チリンと音が聞こえたような気がユーリはした。
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