奇跡のセブンイレブン ヤマシタさんご夫婦さん
最近、俺にとって大切な嫁である彼女にまた会いに、頼みの綱である「何でも」出来るパーフェクトな国王様の元へ行くことにした。
何でかって、俺の大切な嫁だからだ。
そこに何がどうという理由はない。
というか、最近はまた俺の中で彼女が不足をしていて、早くまた彼女を復活させたい気なんだ。
そうだ。それだから、彼女に会いに国王様の元へ相談をしに行く。
今、そうして国王様のお城へ向けて向かっている。
もうすぐ着く。
着いた。
やはり、兵が待ち構えていた。
「スバルくんじゃないか。相変わらずの美形だね。今回ももしかして、国王様かな?」
「はい。お通し願います。お願いです。」
「おっけい。良いなあ。国王様と仲が良いんだね。」
「国王様は誰に対してもフレンドリーだと思いますが」
「まあね。そうなんだけど、うん。やっぱり君には特別に思っているような気がするよ。」
それを聞いて何となく嬉しくなった。
そして俺は兵士に連れられて国王様の元へ向かった。
すると国王間のお部屋に着いた
恐る恐るながらも呼ぶ
するとドアが開かれ、美しい国王様がお出ましになられた
「国王様。こんにちは。」
「あぁ。こんにちは。スバル。今回はどうしたんだい?」
「はい。あの、また花華に会いに行きたくて行きたくて、堪らなくなってしまいました。この前に彼女に会ってから暫く経ちまして、またお会いをしたいと思い。」
「うん。良いと思うよ。タイムマシンはしまってあるよ。だけどね、今回は俺が自分の力で直々に連れていってあげる。」
「こっ え、そ、そのような事が出来ていたのですか?!」
「うん。あぁ、黙っていてすまないね。これを明らかにやってしまうと、ある意味で違反だから、内緒にしておいたんだ。何せ、時を遡ったりすることはどう考えてもあり得ることではないからね。」
「た、確かに。」
「そうだよ。だから、俺が直々に彼女の元へ連れていってあげる。」
「ははっ!ありがたき。しかし、何故急に俺の前では露わにされましたか?」
「うん。君は既に前に過去へのタイムリープをして時間を遡る事を経験しているからだよ。そのため、感覚的に慣れているはずだからね。」
「なるほど。では、今回は国王様のお力で、タイムマシンもなく直々にされるのですな。」
「うん。そういうことだよ。それでは、行こうか。荷物は持ったかい?」
「えぇ。前回のことから学んでいるのでバッチリです。」
「いいね。じゃあ、行こうか。」
すると国王様は俺の額に手を置いた。
そして国王様の身体も光、というか、段々透けていった
すると風景が急にさまざまな色合いのある線が引かれて動いている風景に切り替わった
その様子は、あり得ない色合いがかなり細かく小刻みに動いていて、まるで世界が何でもないものに思えた。あまりいい気分にはならない。俺のいる世界は宇宙の中のちっぽけな一つの世界線なのかと思う。
「これは」
「そうだよ。これは今、世界線と時間軸を移動しているものだ。前回はこれを君に見せなかったんだ。ずっとタイムマシンの中にいさせた。君がこれを見てショックを受けてしまわないか心配だったからだ。」
「なるほど。あの時ですね。確かにこれはショックだが、耐性はついておりますな。前回に実際に時間軸をワープできましたし。」
「うん。そうだね。大丈夫だよ。君は君のままで輝いているからね。そろそろ、21世紀前半の彼女がいる世界線に着くよ。」
「もうっすか!ようし。彼女を吸引するぞ。」
「ふふっ。そうだね。うん。彼女を、吸引しようね。」
俺たちはそうして急に嫁の部屋に着地をした
しかしそこには彼女はいなかった
「あぁ。どこに行ったんだよ。」
「ううん。彼女なら、あそこだね。」
国王様が指を刺したところは、前にここに来た時にこの部屋を訪ねる時に開けたドアのところにいた。
「花華!」
俺は叫んだ
すると花華がこちらを向いた
「えっ?!あ、スバルくんじゃあまいかあー。国王様も!」
「 花華、あのさ、俺たちも一緒に行かせてくれ。」
「えっ?良いけど、どうしてまた急に。」
「それはまた後で話すね。」
「あいなのだ、センタロウ様!そりじゃー、ゆーたち、おいでよぅ。」
そうして俺たちは花華と共に出掛けることにした。
ええと、まだコロナ禍だ。最近はまた感染者が減ってきているが、それでも油断ができない世の中だ。
俺たちはここの世界と異なる世界線軸、時代軸の住人なので、ここの世界にいることは許されていない。そのため、俺たちの姿はここの世界の人々には見えていない。俺たちの声も聞こえていない。嗅ぐことも、味わうことも。触ることも。
ただし、それは花華にのみできる。
何故なら花華は魔法使いであり、俺たちの世界線軸へ潜在意識からアクセスをした。そして俺たちとの共存を契約しているからだ。
そうして俺たちは花華と一緒に出掛ける
「近くのセブンイレブンへ行くぞーい」
「あぁ。そこか。」
そこは前に花華から聞いた事がある。四国、うどんの県、太⚪︎⚪︎町セブンイレブン店。確か、花華がよく行く行きつけの店だったはずだ。身近で通いやすく、何でも美味いものがある、と、花華が言っていた。
楽しみな気もするな。国王様も優しい笑みを浮かべている。
花華と一緒に穏やかに歩く感覚。これが幸せなのだろうな。
暫く、いや少しだけあるくと「7」という文字で緑とオレンジな色合いの看板が見えてきた。
そうか。ここなのか。本当に近いんだな。
俺たちは中に入る
「いらっしゃいませー!」
活気のある声が聞こえてきた。
すると花華がその店員さんにお辞儀をした。
するとその店員さんもお辞儀を活気よく返していた。
俺は一瞬、何が起こっているのか分からなかった。
「花華、どういうことなんだ。」
「ぼくねえ、あのお姉さん店員さんと仲がよいのだっ!」
花華は息を巻いてそう言う。
そうなのか。そういえばここの時代は人と人が巡り合える良い時代であることを思い出された。
「それは、いいね。」
「うん!!」
花華の顔も笑顔だ。
そして、その店員さんにもお客さんにもやはり、俺たちの姿は見えていない。俺たちも中で商品を選んだりしているのだが。やはり、これは俺たちがそういう存在だからだろうな。少し惜しい気も、なくもない。
国王様は笑って店の中の商品を見ている。
お菓子コーナーだ。
「花華の好きなお菓子は、何かなあ〜。」
そう言って商品を選んでいるようだ。
俺は何にするかな。
アイスのコーナーを見ることにした。花華と同じだ。
パッケージが21世紀の包み方で愛らしい。
俺は「白くまアイス」を選んだ。カップの中にミルクアイスや果物などが入ったアイスだ。
そしてレジへ持っていったが、店員さんにはやはり俺が見えていない。手に持っている商品も見えていない。
すると花華がこちらに来てくれた。
「あっ!ゆー、それが欲しいのかのう?」
「あぁ。これをくれ。」
「おっけいなのや。国王様は」
ふと、店内を見渡すが国王様がどこにも居ない。
どういうことだ
花華も顔を険しくしている。
「ぼくらを置いて出ていくというのは国王様には確実にあり得ないよ」
同感だった。
では何が?
その時、上から何かが降ってきた。
人だ。生きている。
店員さんも客さんも驚いている。悲鳴を上げている。
何故だ。天上に穴は無かったはず。
ふと、上を見るとそこには異空間へ通じる穴のようなものがあった。
どういうことだ?今回これは俺じゃない。
すると穴の中から国王様が顔を出した。
美形だ。
「やあ。その男性はね、外国人だよ。」
そうらしかった。目鼻立ちが日本人というのとは異なっており、服装もいわゆる「軍服」とされるものだった。
「国王様、この者は....」
「うん。今この時代で戦時中のロシア人の軍兵だよ。」
背筋に悪寒が走った気がした。
花華も驚いている。
店内のみんなもだ。
---何だこの人?! 軍服着ている、ロシア兵?いや、ウクライナ兵か?上から落ちてきたよね?どうして....---
そのような事を呟きあっている。
この軍兵は俺たちのような存在ではないから見られるんだ。
どうしたものか
困っていた。
すると国王様がその軍兵に寄り添って、頭を撫でた。
するとその軍兵は目が覚めたようだ。
そうして、辺りを見て驚いている様子だ。
花華もみんなも驚いた。
「где это тут....?」
俺たちはそれに困った。
すると国王様が彼の額に手を当て、何かをした。
「あぁ、あぁ。ここはどこですか?」
その軍兵は日本語を急に話せるようになった。
みんなは感嘆をした。
するとレジの向こうからオーナーさんが。
「貴方は何故か急に異世界から現れたんだ。」
確かにそうだ。そもそも、何故国王様はこのような者を
「私が彼をここに連れてきたのは、急に思いついた事だったのだけど、彼に愛を学んでほしかったからなんだ。」
「今の彼は戦時中で、隣国へ攻めていたのだが、その最中に、現地の国の人の悲鳴や苦しそうな表情を見て、自分のしている事に対して疑問を感じるようになった。それだから、彼をここに連れてきた。」
そんな、また急に
「センタロウさん、なぜここに」
「それはね、このお店が花華が愛を確かめている場所だからだよ。確かにいいお店なんだというのを実感したからだよ。」
「なるほど。たしかにそうじゃがのう、これはパニックになるで。」
「ううん。愛があるよ。」
するとオーナーさんが軍兵に語りかける。
「貴方はここで目が覚めた。ここは安全な日本という国だよ。戦いなんてしないから、その銃を下ろすんだ。」
すると軍兵は手に持っていた戦争銃を、下に置いた。
そして、両手を上に上げた
そして軍兵は涙を流した
「戦争なんて、やっちゃいけない事であるのは承知。自分が今、何故ここに居るのかは理解できないけど、していた事は犯罪だから、拘束してくれ。それで私は助かった。」
するとあの花華とお辞儀を活気に交わしていた女性の店員さんが
「いいえ。貴方は悪い人ではないのが伝わってくるよ。折角、安全な国に来たのだから、ここで何か美味しいものを手に入れてから、避難場所へ行くといいと思うよ!」
「あはあ!いいのですか?しかし、私はお金を持っていません。」
「いいのよ。紛争の地から逃れたもんね。何か好きなものをお取りよ。お代はいいよ。」
オーナーさんも笑顔でうなづいている。
その優しさにお客さんが感嘆を上げた。
国王様も笑顔だ。
花華も笑顔で微笑んでいた。
その軍兵は店内でパンや飲み物やアイスやパスタなどを持っていた。
「いいお店だね。」
国王様が笑顔で俺の横に立っていた。
びっくりしたが。
花華が愛を確信するお店はやはり、暖かいね。
「はい。同感ですね。」
俺も自然と笑顔になる。
「にしても、何で急に上からロシア人軍兵が落ちてきたんだろうねー?」
客の間ではそう言われているが
「いい話だなーーー!」
花華が言った。
「決めた。ぼく、今回のこの出来事をお話にするわっ。」
おうそうなのか、いいとは思うぞ。
すると花華が店員さんの元へ行く
「お姉さん!あの、この出来事をお話にしてアップをしてもよろしいですかな〜?!」
また直球だ。
「うん。いいよっ!書いてね〜!」
おお、OKをもらえてよかったな花華。
すると花華は笑顔で会話をする。
「お姉さんお名前なんて言うのかニャっ?」
にゃ。その言葉を普通にも使うのだものな、花華は。
「うん。私、ヤマシタと言うの。結婚をしているから、オーナーさんも、ヤマシタさんだよ〜。」
「ほう!!」
ふむ。俺も思った。そうか、ご夫婦さんだったのか。
花華も楽しそうに会話をしている。
俺たちのことはやはり、見えていない、か
すると国王様が花華の耳に何かを囁く。
すると花華は頷く。
「あの、ご夫婦さん、事も落ち着いたことなので、ちょいとお外でお話をしましょう〜。」
「あっ、いいよ。」
「いいですよ!良かったですね〜。」
花華?何を
すると国王様が俺にウィンクで合図をした
花華はご夫婦さんをお店の外の誰もいない場所へ連れ、国王様に願い出た。
「センタロウさん、さあ、どうぞなのだっ!」
すると俺たちの姿にこの世界線に馴染んでいるように色が濃く付いた。
するとご夫婦さんは驚いた。
そうか。俺たちが、国王様の力によって見えるようになったのか。
急に見えるようにさせられて少し戸惑うが、俺は挨拶をした。
「初めまして。俺は、この子の思念体のスバルと言います。」
「同じく、センタロウと言います〜。この度はお疲れ様でした。是非とも、私たちからもお礼を言いたく、現れた次第でございます〜。」
思念体、という言い方をしたのは、そう言う方が理解をされやすい気がしたからだ。一応、間違いというわけではない。
ご夫婦さんは驚きつつも、笑顔で俺たちのことも受け入れてくれた。
花華は自分の家族を紹介したような感じの爽やかな笑顔で話している。
「あっ!そうか、だから今回のこと出来事は、思念体さんが起こしたことだったのかな?」
俺はびっくりした。
とても「そのとうりです」とは言えなかった。
勘の良い方である。
花華も目を泳がせている
国王様が口を開く
「勝手な事をしてしまい、申し訳ございません。私は、純粋なこの子が良いお店であると確信を持って毎日のように行かれるお店の素晴らしらさをご拝見したかった次第で御座います。」
「なるほどな!」
オーナーさんは爽やかな笑顔で言った。
「そういうことなら良いんだよー。」
女性の店員さんも。
「寧ろ、うちの良さを分かってもらえて良かったよ!」
許してくれた。
良かった、俺たちは安堵をした。
「あの、お店はこれから繁盛されると思いますよ〜。だって、この出来事はきっとニュースになると思いますよ〜。」
花華が言った。
確かにそのとうりだと思う。これほどの事が起きたのだから。
「そうだね。なるね。そしたらうち、繁盛するかな〜?」
「しますねえきっと!」
「戦いを降伏したロシア兵を助けた四国うどん県大○○町のお店の店員!!という記事になるでしょうね。するとお店は大繁栄です!」
「そうですねえ!そりゃあ鰻登りですな!」
そうして俺たちは挨拶を交わして礼、花華の部屋に帰る
「あー!楽しかったっ。」
「楽しかったのかよ、今回のこと。」
「うん。なかなかに感動ものだったね。」
「危機感が無いのか。」
「無いよ。だってセンタロウ様の起こしたことだもんー。」
「確かに。」
国王様は笑顔でいる。
国王様は何かをお考えだからな。それは決してやましいことではない。
「へいへーーーい!じゃあ、ユー達今日は泊まっていくかーい?」
じゃあ、今日は泊まらせてもらうかな。
国王様も頷いた。
そして、その日はすでに暗かったのでセブンイレブンで買ってきたアイスを食べて、風呂場も使って寝た。
次の日
俺たちは花華に挨拶をした後に国王様のお力で元の世界に帰ってきた。
やはり、この空気感だ。
「お疲れ様。スバル。花華を沢山吸引できたね。」
「そうすね。花華良かったな。ふわふわしていて。」
「うん。いいね。また遊びにおいで。待ってるよ。」
「はいっ。国王様。また来ます。」
そうして俺は家に帰る。
今回の出来事は緊張感があったな。急に軍兵が降ってきて。普通じゃあり得ないことだ。
そして国王様は相変わらず、美しい人である。
俺の霊子の黒という霊子。あいつも連れてくれば良かったかな。
すると背中の中がもぞもぞしだした。
何だ?
すると黒が飛び出してきた。
!?
「あっ!スバル様おどろいたー。実はね、僕もさりげなくついて行っていたんだよーへへっ!」
「お、お前いたのか。最初から最後まで。」
「うん。いたよー。国王様もスバル様もかっこよかったよ!見えるようにされちゃった時はびっくりしたけど、僕は隠れていたからへいきー。」
「あぁ。いいな。」
「今回も時間旅行楽しかったー!」
「あぁ。良かったな。」
そうやって喋りながら俺たちは帰った
――――――――――――――――――――
その頃、セブンイレブン大○○町店
「さあー!いらっしゃいいらっしゃい!今日は、フランクフルトがお得ですよー!」
お店の中は大混雑をしていた。
ニュースで取り上げられたのだ。「倒れていたロシア兵を救った奇跡のセブンイレブン!」と。
そのニュースが流れて以降からこのお店の中は大繁盛だ。
三密を成すために、距離間隔を空けながらお客さんを屯している。
花華もそのセブンイレブンへ向かった。
「わあーー!!混んでるよーーーやっぱりね!良かったのうのうっ」
ぼくはお客さんを掻い潜りながらあのお姉さん店員さんを発見する。
お姉さんも僕を発見してくれて、手を振ってくれた。
ぼくも手を振った。
そしてお店の中へ入るとかなりのお客さんがいた。
ぼくはアイスコーナーで雪見だいふくを買い、コーラを持ってレジ待ちをする。
そうしてお姉さんとお話をする。
「みんなのおかげで大繁盛だよー!」
「そうすねえ〜。でも一番立派だったのはお姉さんだよ〜。」
「あ、確かに!」
楽しい会話である。
セブンの店員さんも大繁盛だ。
そうして色々とお話をした後に、お会計をして、セブンイレブンを出る。
そしてお菓子をほいっとつまみ食いをしながら帰る。
あー美味かったー!
さあて。じゃあ早速この出来事を書かなきゃね!
そしてぼくはお話を書いて上げる。
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