僕の歌を聴いて
@m__322
第1話
今まで生きてきた中で一番嫌いな言葉は
「努力」と「才能」。
この言葉さえ無ければ僕は割と上手く人生を謳歌していたかもしれない。まだ若干の17才だが、電車に揺られながら常にこんなことを思っている今日この頃。
「幸手駅〜幸手駅でございます。」
車掌の合図とともに電車から降りた。
もう4月というのに体は寒さで縮んでいる。
それなのに意味もなく桜が散っているのを見て決心をつけた。
今日からこの街で暮らすんだと。
ピロンっと言う音とともに携帯を開くと、
母からのメッセージが来ていた。
「真央、今日から一人暮らしでしょ!?
高校生で一人暮らしなんて絶対に大変なんだから無理だったらこっちに帰ってきていいんだからね!」
相変わらず元気なことだ。
両親は父の仕事の関係で海外に行っている。
僕はI love japan精神なので絶対に海外に行くことはない。といってもただ単に言語が通じないところに行くのが怖いと言うのが本当の理由だ。
なぜこの街に来たのかと言うと、父の系列会社の不動産屋がコレから住む僕の家を少し安くしてくれるという簡単な理由だ。
正直出費が減って助かる。実家も特に土地を買っているなどではないのですぐに手放し、
僕だけがこの家に越してきたのだ。
駅から歩いて15分、今日から住むマンションの前まで来て鍵を開けた。
前日に引っ越し業者が来て荷物を運んでくれていたので自分ですることは特にはなかった。
まぁ持ってきた荷物といっても
ある程度の家具とpc、それから
いつ使うかわからない電子ピアノとギターだ。
さて明日からは学校だから今日は早めに寝ることにする。
今日はゆっくり寝れることを祈る。
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