第18話ノーマンお爺さんの鑑定魔法
僕達がお話してるうちに、優也お兄ちゃんとお爺さんも話を続けてて。お爺さんが自己紹介してました。
「私の名は、ノーマンと申しますじゃ。陛下の元で、鑑定魔法師をやっております。早速鑑定を行ってもよろしいかな?」
「は、はい! 俺、いや、私の名前は優也です。よろしくお願いします!」
優也お兄ちゃんが、聖也と僕達に、静かにしてるんだぞって言ってきて、僕達は小鳥さんと一緒に椅子の横にみんなでお座りしました。けどお兄ちゃんが今は床はダメだって、聖也を椅子に戻そうとしたんだ。
そしたら王様が、別に床で遊んでても良いって言ってくれたの。だから僕達はそのまま床に座って。小鳥さんは僕達に、これからの何が起きるかを教えてくれました。
鑑定をするって言ったでしょう? 魔法だよ、鑑定の魔法。えっと、さっきお爺さんは自分のことノーマンって。ノーマンお爺さんが鑑定の魔法を使うと、お爺さんの前に、絵が浮かんできて、その絵が光るんだって。
そうすると今度はお兄ちゃんが光初めて、その光が消えるまでは動いちゃダメ。その光で鑑定してるんだって。
鑑定が終わると勝手に光が消えるから、その後はノーマンお爺さんが、どんな鑑定だったか教えてくれるの。ほらさっき言ってたでしょう? どんな力を使えるかとかどのくら今方が使えるかとか。そういうのを教えてくれるんだよ。
後はそれを紙に書いて王様にその紙を渡したり、お兄ちゃんにも渡したりして、それで終わりだって。
『魔法は難しいって、お爺ちゃん言ってたけど、魔法を使ってる時間はちょっとだから、それは楽ちんなんだ。
そうなんだ。難しいのに楽ちん、変なのぉ。
『ポチ、私はどんな魔法か見てるわ。あなたはどうする?』
『僕は遊びながらチラチラ見てる。だって聖也は遊びたいでしょう?』
『そうね、それが良いかもしれないわね』
タマ先生が少し移動して、優也お兄ちゃんがが良く見える場所に。聖也は早速小鳥さんと遊び始めて。僕は2人が遊ぶのに見ながら、優也お兄ちゃん達をチラチラ。でもね、魔法が始まったら、僕達も一緒に魔法の方を見ちゃいました。だってキラキラの光が気になっちゃって。
「では、いきますじゃ。そのまま動かずリラックスを。なに、すぐに終わります」
「は、はい」
お兄ちゃんが返事をして、ノーマンお爺さんがお兄ちゃんの胸のところくらいに、手をかざしてすぐ、ノーマンお爺さんのとお兄ちゃんの間に、丸い絵が現れて光り始めました。僕達の下に現れた丸い光る絵に似てるやつ。でも絵が違うの。それからすぐに優也お兄ちゃんが光初めて。凄く、すっごくキラキラしてるんだ。綺麗なキラキラだよ。
ノーマンお爺さんも優也お兄ちゃんも何もお話しないで、光が消えるのを待ちます。それでね、光は小鳥さんが言った通りすぐに消え始めて、お兄ちゃんは元通りのお兄ちゃんに。
王様がノーマンお爺さんに話してきました。
「どうじゃ、鑑定は成功か」
「はい、陛下。鑑定は成功いたしました。ですがお願いが。もう1度鑑定をしても良いですかの?」
「もう1度? それは構わぬが。鑑定は成功したのではないのか?」
「いえ、確かめたい事が」
「分かった。これは大切なもの。納得するまでするが良い」
「ありがとうございますじゃ」
そんな話しをしてた王様とノーマンお爺さん。優也お兄ちゃんが心配そうな顔してたよ。
ノーマンお爺さんはお話が終わると、今度は僕達の前にきました。それで優也お兄ちゃんに、聖也を鑑定しても良いか聞いてきたんだ。ちょっと嫌そうな顔をしたお兄ちゃん。でもすぐに元に戻って良いって言いました。
ノーマンお爺さんがしゃがんで、聖也にお話します。お兄ちゃんもね。動かないでとか、すぐに終わるとか。
僕は心配になっちゃって、聖也の右隣に、ピタッと聖也の体に自分の体がくっ付くようにして座りました。タマ先生も心配して、左の隣に座ったよ。小鳥さんはまたまた聖也の頭の上に。なんか落ち着くんだって。
聖也は優也お兄ちゃん達のお話し聞いて、元気にお返事しました。
「せいくん、じっと! しじゅかに!」
「ほほ、良い子じゃ。すぐに終わりますからの」
優也お兄ちゃんの時みたいに、ノーマンお爺さんが手を上げたらすぐに絵が出てきて、聖也の体が光り始めました。そしたら横にいた僕とタマ先生の体も光り始めたんだ。小鳥さんが聖也にくっついてるからだよって、見たら小鳥さんも光ってたよ。
優也お兄ちゃんよりもちょっと、光ってる時間が長かったけど、それでもすぐに光は消えました。ノーマンお爺さんが鑑定は終わったって王様に言います。それから勇者だって確認もできたって。
それを聞いて部屋の中が少し明るい感じになったような。部屋の中に居た人達も、緊張してた顔がホッとした顔に変わって。
王様が手を挙げると、部屋の中に居た人達の何人かが、部屋の外に出て行きます。あの聖也を睨んで、大きな声で怒鳴ってた男の人もね。僕達の横を通って行く時、男の人は僕達をもっと睨んで出て行きました。フリップさん達も出ていきます。
「さて、ユウキ。これからノーマンからお主達の鑑定の結果を聞くが、その鑑定の内容によっては、今残っている者達にしか聞かせられない情報もあるかもしれん」
「聞かせられない?」
「もし、備わっている力が、あまりにも珍しいものがある場合、それを悪用しようとする者達が出てこないとは限らない。私の元にいる者達じゃ。そんなことはないと声を大にして言いたいがの。其方たちを守るためにもそれを見極め、他の者に知らせても良いか、今からそれを確かめるのじゃ」
「なるほど。ではもし私達に不利になるような事が分かったとして、それを漏らさないでくれると言う事ですね」
「そうじゃ。まぁ、その事で他にも話す事があるが、まずは鑑定の結果からじゃ。安心してほしい。ワシは其方達の不利になるような事は絶対にせん。よし、ではノーマン。鑑定の結果を教えてくれるかの」
「はい。鑑定の結果ですが…」
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