12/21 寺門定次↔ロゼ

「すまん、取り逃した」


『敵も一筋縄ではいかないようね〜』


「ただまぁ情報は掴めたぜ。敵は平行世界出身なだけじゃなかった。敵は、平行世界の宇宙人だ」


(爬虫類じみた見た目をした宇宙人の写真)


『こいつらは……!?』


「どうやら、見覚えがあるみてぇだな」


『見覚えも何も、先日ナギと一緒に宇宙でドンパチやった奴らよ〜! 確かに撃退したはずなのに……ああいや、そういうことね』


「説明してくれ」


『恐らく敵は、世界線を跨いでの協力関係を築いているのよ。こないだ戦争を仕掛けてきた方がこの世界の、インターネット上での潜伏活動を仕掛けている方が向こうの世界の彼らに違いないわ〜』


「その仮説が正しいとしてだ、何で奴らは海産物食え食え言ってやがる?」


『……私達よ』


「は?」


『私達オクトパ星人を、人類に食糧として認識させるための工作活動なのよ!!!』


「……」


『相手が日本人なら、醤油に合うと思わせることが出来た時点で彼らの勝利よ……瞬く間に私達は食い尽くされてしまうわ……! こうしちゃいられない、竜宮城に籠もって守りを固めなくちゃ──ハッ、だけどそうしたら、こっちの世界の彼らが再び到来した時に戦えないわ〜!? 策士、敵は策士よ〜!!!』


「……ま、頑張ってくれ」

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