12/12 リオ↔ドニオ・バブリッシュ

『かの北大路魯山人氏は、刺し身に付けるわさびについてこう記している。"わさびを生かして食う方法。この頃のひとにはわさびはあまり好かれないようであるが、刺身の上にのせて、しょうゆをつけて食べるとわさびは利く。しょうゆの中にわさびを入れてしまっては辛味はなくなる。しかししょうゆの味がよくなる。わさびは最も調子の高い味の素と心得てよい。"(青空文庫「北大路魯山人 料理メモ」より引用)』


「別アカウントを作ってまで醤油と薬味の話を……!?」


畢竟ひっきょう、わさびと醤油として見るか、わさび醤油として見るかの違いなのだろうな。さらに人によっては、刺し身ではなくわさびこそ主役であると言うものがあるかも知れぬ。その気持ちも分かるがな。私も時折、わさびを味わいたいがゆえに刺し身を食すことがある』


(ドニオ・バブリッシュをブロックしました)


『言っておくが、アカウントの予備はいくらでもあるぞ』


「気持ち悪……」


『そういえば、刺し身に山椒を使ったことがないことに気が付いた。山椒自体味覚に対して強い刺激を与えるものだ、濃い味のものでないと刺し身側が負けてしまうだろうな……醤油漬けにしたマグロの赤身などと合わせてみるのはアリかもしれない。自分で試してみて、美味しければ今度リオにもご馳走しよう』


「勝手に食べててください……」

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