第3話 後編

義経はこの戦いで、戦術らしい戦術を使っていません。


これについて批判されることもあります。


しかし、事前に水軍を備えることで数的有利を作り、相手が補給できない状況で、退路をなくした状態で攻めるという、負ける要素をあらかじめなくした上でのこの戦いが、「奇襲一発出たとこ勝負!」みたいなのよりずっと恐ろしいと思います。


だって屋島の時、奇襲のために海渡る途中に舟が転覆してたら、義経そこで死んでるもん。


三種の神器と安徳天皇奪還のためには、退路の一つくらい用意しておいた方がよかったのかもしれませんが、その気になれば平家は神器の破壊(喪失)も安徳の殺害もいつでもできるわけですし、何と言っても平家も武士。


追いつめればどう牙を剥くか分かりません。


「勝つことはもう決まっていたのだから、勝ち方が大事。滅ぼして剣と天皇を失ったのは義経の失策」という現代人もいますが、これは戦争なき世の中の、結果論の揚げ足取りというものです。


ここで平家を滅亡させた義経の現場判断は、後年の人間が責められるものでもないでしょう。


平家を逃がしてこの後義経が逆転負けしてたら、どうなったことかって話です。


後白河法皇が神器や安徳天皇の奪還よりも平家討伐を優先し、平家側も交渉に応じず徹底抗戦を選んだ時点で、この運命は決まっていたのかもしれません。


<結論>


そんなわけで、義経の壇ノ浦の戦いでの勝因は、「戦う前に勝負を決めていたこと」かなと思います。


浅薄な私の意見です、異論もあると思いますので、ご意見あればどんどん世へ放っていただければと思います。


さらに源平合戦を楽しみましょう。


2022年は、大河『鎌倉殿の13人』で北条義時もやるし、アニメ版平家物語もやるしね!!


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壇ノ浦の戦いの、源義経がいかにして勝ったかを考える! @ekunari

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