第431話 地元ってこれだから嫌だよね……(11)
「ああ、うちも。うちもじゃけぇ、コイツにえぇように弄ばれてポイと捨てられた事があるけぇ、その時の恨みがあるけぇ」と。
まあ、次から次へと魔王な僕へと恨みつもりに不満や嘆き、腹いせをしいたい。してやりたいと言った呪いの言葉、詠唱が多々漏れる。吐かれるから。
「ほんじゃ、ここはうちの顔を立てて一樹のことを好きなだけしばくで、うちのひとの願いを聞いぃちゃってぇやぁ~、皆ぁ~。えぇじゃろぅ?」と。
最後にこの暴走族、レディースの総長さまである沙也加が声を大にして叫んだところで──。
「えぇよぉ~」
「わかったけぇ~」
「沙也加さん、了解~」
「総長の思うが、ままに」と。
皆が納得をした声が上がったようだから。
「マコと零も俺のことを好きなだけ殴ってえぇけぇ。その代わり過去のことは水に流してくれお願いじゃけぇ」と。
僕が呆然と佇むマコと尻餅ついて自身のお尻を「痛、たたた」と悲痛な声を漏らす零へと告げれば。
「ほんまに沙也加大丈夫なん? 一樹の事を殴って?」と。
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