第149話 エルフな勇者さまは、クリスマスの飾りの艶やかさに驚愕!(12)

 だって僕自身には、その時。僕のエルが先程から何度も呻りながら呟いてくる【魔王】、【サタン】と、いった架空、歌や物難しい分厚い書物にでてくる者。人の時の記憶がないから。


 いくら家の素晴らしく美しいエルフな、妖精な、奥さまに不満を呟く、漏らされる。酷い事をした男だと罵り、嘆かれても記憶がないから。僕自身は己の顔を強張らせ引き攣り。作り笑いをするしかない。


 でも僕が、脳裏でこんな不満を呟けば。僕と可愛い奥さまは以心伝心だから。


「まあ、一樹の魔王の時の記憶がないから。ファーストキスを強引に奪われ、腰が抜けてしまった私に荒らしいおこないを一樹が、魔王がしたことは許してあげる。でもね? 一樹は、気を失い。傷ついている私を裸体にして悪戯行為をして、自分の物。妻にした事は間違いなのだから。その事は忘れないでよね。一樹、分った?」と。


 Nコロの助手席から、エルは不貞腐れた顔で不満を告げてくるから。


「うん、わかっているよ。エル。ごめんなさい」と。


 僕は言い訳することもなく素直に、エルへと謝罪をした。


「よう~し。許してあげるね~。一樹~」


 言い訳をしないで素直に謝罪をした僕へとエルは、直ぐにしな垂れかかり甘えてきたのだ。


 僕は未だNコロの運転中なのに。でっ、家のエルフな奥さまは、僕に甘えながら。


「だから私、自分自身が目を覚まし。裸だと気が付いた時に。私もお母様と一緒だと。直ぐに思ったもの……。だから少しばかりは、暴れて抵抗をしてみせたけれど。自分の気が落ち着けば。直ぐに自分の今置かれている立場と身の上。今後の余生は、このひとに寄り添い。尽くしながら暮らす。生活をしていくのだな、お母様のようにと。直ぐに自分自身の今後の身の上を安易に受け入れる事ができたの。だからもうこのひとに抵抗をする事はやめて、共に仲良く暮らしていこうと覚悟もすぐに出来た。固まったよ。私はね……」と。


 エルが嬉しそうに告げてきたから。


「そうなんだ?」と。


 僕は言葉を返した。


「うん、そうなの……。それにね、一樹?」


「ん? どうしたの、エル?」


「あのね、一樹? 私、お母様に聞いた。尋ねた事があるの?」


「うん、何を尋ねたの、エルは、お母さんに?」




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