第100話 元エルフな勇者の凶変(11)
だから僕自身もこの偶然、偶々な行為を上手く利用して。自身の妻であるエルに、夫としての威厳と家の、この家の主、大黒柱は僕! 男の僕だ! 僕なのだと少し、というか?
少々封建主義的な物の考え、思考だけれど。
僕自身も地元、この地区、町では、腕っぷしで鳴らした男だからね。
「わりゃ、あああっ! エル! エル──! わりゃ、あああっ! ゆるさんけぇ、のぅ~! 覚悟せぇ、やぁあああっ!」と。
僕は憤慨しながら怒号! 罵声を吐いて! 僕の妻へと馬乗り、馬乗りだ。
まあ、妻だから。馬乗りしてもいいのだ~と、僕自身も言いたい、告げたい。
皆に漢らしく、報告をしたい。
したいと思う気持ちはある。
あるのだが。
現実は甘かった。
甘かったのだ。
何せ、僕が相手をしている争っている。
武力衝突。家庭内紛争をしている相手は、街の中央、新天地公園、流川などのゲーセンなどで溜まり、戯れている。
ヤンキー姉ちゃん達やヤンキー達ではないのだよ。
そう、僕自身も良くは知らないけれど。
遠いい宇宙の。宇宙にある異世界と呼ばれる星の最強の武士、勇者と呼ばれる。
童話の物語、昔話に出てくる。
出演をする女性が、僕の嫁さんだからね。
馬乗りになっているのは、僕ではなく。じ、実は嫁のエルなのだ。
だから僕の頬は、
〈パチン!〉
〈パチン! パチン!〉と。
更に『パチン! パチン!』と音を。打撃音を加えながらと。
「うっ、うぐっ、つう。痛い。痛い……。くそ! どけぇえええっ! エル! 儂の身体からぁあああっ! どけぇえええっ! と、言うちょるのが、わからん! わからんのかぁあああっ⁉ お前、お前はぁあああ!」と。
僕の悲痛な叫びと、あがき声、絶叫を交えながら。
あっと言う間に、『ボコボコ』に腫れてしまった。
だから僕は、悲しい。悲しいのだ。
女、妻に負けている。
敵わないでいる。
自分、夫の僕だから。
でもさ、僕はエルに抵抗、抗うことはやめずに、ロ○コンパンチを繰り出し抵抗を試みるのだった。
◇◇◇◇◇
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