第50話 古代から伝わる勇者と魔王の卑猥なお話? (3)
私、勇者エルはね。
だからさて私は今後、どのように行動をするべきだろうか? と思案を始めだす。
それもね、私はできるだけ、物静かにしながら考える人にならないといけない訳──。
だって私の陛下──。魔物から、人の姿へと変化した魔王がね。私の直ぐ側で、「グゥ、グゥ」と鼾をかきつつ寝ているの。
それも、本当ならば陛下の、怨敵である筈の私を、あの程度の魔力で束縛──金縛りにかけ、睡眠をとっているのだから。
私って本当に主人に舐められているはと思う。
と、言うか?
オスと呼ばれる生き物は、こんなものなのかも知れないね?
そうオスは、メスを強引にしろ、自分の物、
もう自分の物、所持品、財産だからと安堵するのかも知れない? いくら放置していても、私が逃げないと陛下は思っているようだから、安堵しつつ寝ているのだろうと、私も思うからと。
まあ、私自身も思えば少し歯痒い気がする? と、言うか? 本当に歯痒い!
特に陛下の安らぎ満ちた寝顔を見ていると悔しくてしかたがない。
だからこのまま、陛下の幸せそうな顔を踏み潰して殺してやろうかしら? とも思う衝動に駆られるから。
私の乙女、純血を奪った男だと思うと。私の足は自然と持ちあがり、臨戦態勢──。
陛下の事をいつでも踏み殺せる準備はできているのだが。
勇者だった筈の私の足が! キックが! 何故か振り下ろせないでいるのだ!
だから私は(う~ん、困った)と、脳裏で呻り。
じゃ、自身の足を振り降ろし、陛下を殺す事をしないでこの場──!
このヘンテコリンな器具が沢山ある部屋から、陛下が寝ている間に逃亡! 逃げようか? と、言う事になるのだが。
私は只今裸体だから、この城から逃走の最中にまた魔王に捕まり、束縛されるようになれば。
魔王一人に凌辱されてしまった事実だけですまなくなる。
そう、魔王の臣下、兵達にも多々凌辱される事になるから。
私はそんな恐ろしい目に遭うのは嫌だ!
もしも、そんな酷い事! 凌辱行為に遭えば。私は気が触れて可笑しくなる事は間違えない。
だからいや……。
それに私の身体はもう陛下の物だから、尚更いや……。
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