第27話 驚愕! 驚嘆!(1)

 ブル、ルル~ン!


「よ~し、車のエンジンをかけたぞ」


 と、呟く僕だよ。


 でッ、呟けば僕は車内と言っても?


 自身の仕事のパートナーであるマツダのボンゴの運転席の扉を開けたまま……。


 そう、車外から運転席の扉を開けたまま、社内を覗き込むように。


 僕は自身の上半身を車内へと入れながら、片足でアクセルを踏み込み。


 マツダのボンゴのエンジンをかけ。


 その後は室内ヒーターのスイッチを入れる。


 この時期、十二月の日暮れ後の夜の寒さ。


 今にも雪がシトシトと降りそうなぐらい寒い! 冷える! 場所だから。


 この農協の購買部がある場所はね。


 そう、中国山地の中腹ぐらいの場所になると思うから。


 この十二月のクリスマスや一月の正月前の時期だと。


 いつも雪が空から降り注いで。


 辺りを真っ白な雪景色へと変えているから。


 本当に外は寒い! 冷たい!


 だから異国の金髪姫武将さま……。


 そう、何故かこんな場所に居ると言うか?


 まあ、彼女の容姿を見て確認をすれば。


 何処の場所であろうとも。


 この女性ひとは本当に大丈夫なのだろうか?


 もしかすると彼女は気が触れているのでは? と。


 姫武将さまの物々しい、いで立ち。


 まあ、洋式の煌びやかな甲冑を身に纏う姿を凝視すれば誰でも、動揺! 困惑! する事は間違いないのだが。


 それでも麗しい事は間違いない金髪の異国情緒溢れる女性なのだが。

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