気づけますように
持っていると思っていたものが
手からすり抜けていたことに
何ひとつ無いと思っていた
その手のなかに
ほんのりと温かなものが
握られていることもある
きっと
持っているかどうかよりも
それに気づいて
たったひとつであっても
それをどれだけ
愛おしんでいられるかと
いうことのほうが
ずっと大切なんじゃないか
自分の心のなかを
見つめて、探して
ああ、どうか
仄かな温もりに気づくことのできる
わたしでいられますように
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