北風が唸（うな）るように吹いている

時を忘れて読む、その人の生き様（ざま）

眼差（まなざ）しは強く真（ま）っ直（す）ぐで

義理人情（ぎりにんじょう）に厚く

人を愛し、人に愛され

動乱（どうらん）の時代を

ひたむきに駆（か）け抜けるように生きた

享年二十六

短くも濃密な人生

どんな時代であっても

大切なのは

どう生きるか、ということなのだと

遠い昔のその人に

思いを馳（は）せる

夜

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◆伊庭八郎（いばはちろう)◆

江戸時代末期（幕末）から明治にかけての武士・幕臣。諱（いみな）は秀穎（ひでさと）。

武術に秀で『伊庭の小天狗』と呼ばれた。

隻腕（せきわん）の剣客として知られる。

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