茶粥の想い出
昔、祖母が
残った冷ご飯で作っていた
特別なものは何も無くて
でも不思議に普通の白粥よりも
わたしは好きだった
冷ご飯は固まっているから
水にさらしてから、よく水を切り
煮立ったハブ茶にそっと入れる
ハブ茶というのは
エビスグサの葉が枯れ
さやが茶色に変色したら収穫して
天日干しする
よく乾燥させたら
さやから種を取り出して煎る
ウチはいつも祖母が
この作業をしていて
ずっとハブ茶を飲んでいた
ハブ茶で育ったわたしは
他の薬草茶にも抵抗がなくて
ハブ茶で作る茶粥も当たり前で
特別なものでもなんでも無くて
でも不思議に普通の白粥よりも
美味しかったなぁ
もうエビスグサを
採ってくるのはできないけれど
久しぶりに市販のハブ茶でも買ってきて
作ってみようかな
あの頃の茶粥には及ばないだろうけど
残った冷ご飯で
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