第200話 アイカの絶叫! (2)
となれば?
ウォンの顔は緩み、自身の口が吊り上がり!
「死ねぇえええっ! チビー! この場でくたばりやがれぇえええっ!」と。
自身に背を向ける、二国の皇帝健太へと、怪鳥ミュウイで猪突猛進──!
「でりゃぁあああっ!」
と、更に威勢のある声を放ちながら健太へと向かう! 向かってくる!
その、様子が、アイカの紅玉色の瞳にも映るから。
「ウォンー! やめてぇえええっ! お願いよぉおおおっ! 私の大事なひとぉおおおっ! 私のお腹の中にいる子供の親を、父を、殺さないでぇえええっ! 頼むからぁあああっ! ウォンー!」と。
アイカは絶叫交じりで、自身の顔を両手で覆いながら、ウォンへと叫ぶ! 嘆願をする!
自分のお腹の中に宿る、新たな生命の父親を殺さないで欲しいと嘆願をするだけではなく。
「健太ぁあああっ! あなたぁあああっ! 早くー! 早くー! ミュウイを騎乗して直ぐに逃げてお願いよぉおおおっ! あなたのすぐ後ろにウォンが! ウォンが戟を構えながらあなたの背にめがけて突進をしてきているからぁあああっ! 早くー! 逃げてよぁおおおっ! あなたぁあああっ!」と。
アイカは涙と絶叫交じりで、自分の事を凝視しながら佇む、健太に対して、直ぐにその場から逃げろと急かすのだが。
健太とウォンとの距離は余り離れていないから。
健太の口から「えっ!」と、驚嘆が漏れた時には、もう既にウォンが彼の背に迫っている状態だからね。
アイカはまたウォンへと嘆願! 夫の命乞いを始め出すのだ。
皇女の私だから己の地位と身を守る為に、元彼、婚約者を裏切った結果、末路は……? かず斉入道 @kyukon
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。皇女の私だから己の地位と身を守る為に、元彼、婚約者を裏切った結果、末路は……?の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます