第188話 アイカの策とは? (3)
と、だと説明をしたところで、アイカウォンへと授けた策、計略と言うのが、実はそんなに対した策ではないのだ。
特に今ウォンが逃走を図る。
逃げようと試みている場所、入り口を注意深く見ればわかる通りで、密林のジャングル内へと繋がる道幅の狭い獣道であり。
道の左右は周りの景色を見通すのに大変に不都合な藪に覆われた道となれば、くれば。
そう。道路の両端、左右に、自身の兵達を忍ばせる簡単な伏兵なのだが。
余りの簡単、条件が整い過ぎる道だから、ウォン自身も最初はアイカに対して。
「あんな道幅も狭い畦道、獣道だと。チビの奴やメイの奴も伏兵ありと思い。深追いをしてこずに入り口で待機。別同隊を後方に移動させて挟み撃ち若しくは、この森林ごと火矢を使用して焼いてしまうんじゃないのか、アイカ?」と。
ウォンは自身の物になったアイカに対して、怪訝な表情で問いかけるのだが。
当の本人であるアイカの方は、「くすくす」と、微笑みながら。
「その件なら大丈夫よ。ウォン。あのひとは絶対に私達が伏兵等使わない。使用しない。奇襲作戦は好まない。広く見通しの良い場所で、お互いの武と武。力と力で、正攻法の戦。王道の戦しかしない。奇襲作戦や汚い戦を毛嫌いする種族である、オーク種族だと知っているから。あのひとの頭の中には、私達が伏兵による汚い戦、作戦を必ずしてこないと踏んで深追いをしてくるから大丈夫。大丈夫なのよ。ウォン」と。
アイカがウォンに微笑みながら説明、告げても。
「……う~ん、それでもなぁ?」と。
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