第89話 アイカと年下な男の子(5)

 大変に危惧、困った顔の様子と声音で呟き、囁きながら問う。


 他の者達……。自分以外の妃、妻達、古くから、以前から……。



 そう、今、今のところ……と、いうか?



 今! 只今の! 此の国の女王アイカの最大のライバル、敵、好敵手になる女性……。ジャポネの女王であり。自身に優艶に甘えた戯れる女の子のような華奢な肢体を持つ、二国の男王である健太の最初、古く。そして永遠の妻でもあり。女王アイカの身の上、身分が西太后だから。真反対、逆の方位でもある身分、身の上の東太后であるシルフィーが自分自身……。




 そう、此の国の女王アイカ自身へと嫉妬心を募らせ不満を漏らす。


 ……どころでない。


 嫉妬心と不満、不快感と、己と主……。主と言っても? ウォンではなく、女王アイカに只今、淡く甘く、甘え、戯れる可愛い王さまと女王アイカの二人に対して猜疑心を募らせ、邪な感情と想いが募り。邪な策と陰謀を使用、張り巡らせて、自分達新婚ホヤホヤの夫婦を陰謀に陥れるのではないか? と、己の顔色を緑から薄く青色へと変化させながら危惧する。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る