第65話 アイカの不満(11)

 更にこんな台詞もつけ加えてね。


「お前は元々俺の女(物)だ、ではない! 今でも俺の女(物)だ! 俺は、そう思っている。信じている……。そう、今でもアイカ。お前の心の中、奥にいる想い男(人)は、あのガキ、チビではなく俺だ! 俺だと思っている!」と。


 ウォンは女王アイカへと、未だ彼女は自分の物だと力強く告げる。


 でも、荒々しくなり。気が高ぶり。興奮している彼、ウォンは。己の高ぶって荒々しくなっている気が未だ緩やか、穏やかにはなっていない状態。荒々しく高ぶったままの状態。興奮が和らぎ、落ち着いている精神状態ではないから。


「それに元々、アイカは俺の女(物)、彼女。婚約者……。そして? この俺が、この国の漢王になる予定。筈だったのだ。筈だったのだから。未だに俺を……。そう? 俺のことを漢王と慕う。一族や他の領地、集落の領主や酋長、族長等もいるはず……。と、言うか? 多々いる筈だ。アイカ……。だからその者達に声をかけ、手助け、助けを乞い再起、再建を計れば……」と。


 彼。そう、未だ興奮が収まらない。気を高ぶらし。荒々しい精神状態でいるウォンは女王アイカへと。今の、現時点での、漢王である健太への謀反、クーデターと言う奴を企てようと、恐ろしい計画を打ち明ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る