第31話 ダークエルフとエルフのシャーマン(18)

 だからいくら己の身体が、槍や棍棒、石斧、刀──。

 まあ、刀と言ってもちゃんと研ぎすまれているような刃でない物……。




 そう、銅? 鋼? 製なのかわからないような武器で刺され、叩かれ、殴られて、己の身体が痛み、傷つき。重症、瀕死の状態になり。でッ、あろうとも。死人の物の怪の如く、キョンシーやゾンビ達のような振る舞いで立ち上がり、起きるのだ。


 己、自分自身の口から「ううう~」と、悲痛な叫びや声を漏らそうが立ち上がるのだ。


 自分達漢戦士の主さま、女神さま、シャーマン、姫巫女、アイドル、セックスシンボルの為──。


 今後永遠にサラ姫の褐色の色をした肢体と優艶な舞を勝利の宴の酒のおかずとして眺め、酔いしれ、魅入り、堪能をするために。サラの率いる下僕、漢戦士達は、次から次へと己の傷ついた血まみれの身体に鞭を奮い──ゾンビの如く立ち上がるのだ。


 己の仲間や敵の屍を踏み、乗り越えながら、己の力、武力、体力を極限まで引きあげて、火事場の馬鹿力や奇跡を起こしながら。


 普通の自分自身でならば敵わぬ筈の敵である強力な巨人族、獣人のミノタウロスの戦士達へと猪突猛進──突撃を次から次へと繰り返していくのだ。


「うわぁあああ~!」


「くそがぁあああ~!」


「死ねぇえええ~!」


「殺してやる~!」と。

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