「うわぁあああ～！」

「助けてくれぇえええ～！」と。

　ミノタウロスの漢戦士達は絶叫を漏らし、吐き、放ちながら。自分達の主がいる本陣に向けて後退を余儀なくされてしまう。我先に……。

　そう、己、自分自身が手に握る武器を放置──。戦意損失しながら早足で、サラの先鋒対から逃げ始める。己の主である。ミノタウロスの男酋長が陣取る本陣迄……。

　と、いうよりも？

　ミノタウロス達、漢戦士達が、住み暮らし営む小さな木造式の住居が立ち並ぶ、集落──。己の家へと逃げようと試みるのだ。

　そう、試みるのだが、中々、そうはいかないみたい。

　〈ドン！　ドン！　ドン！〉と。

　太鼓の音？　らしき音が三つ？　三回？　鳴る。鳴ったね？

　〈ガン！　ガン！　ガン！〉

　……ん？　今度は鐘？　ドラ？　何かしらの金属音がやはり三つ！　三回鳴り、響いたのだ。

　だから何故？　と思い。思案をする。続ける。と、いうことはないか？

「うわぁあああ～！」

「うおぉおおお～！」

「わりゃぁあああ～！」

「死ね～！」

「死んでしまえ～！」

「あんたたち～！」

「あんたらぁあああ～！」

　と、女性達……。

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