表紙をながめる文庫本

 コワーキングスペースなどを借りて、外で書くときがあります。〆切間際とかですね。お金を負担して空間と時間を確保することで、自らの貧乏性に火をつけるのが狙い。ひらたく言うと「お金払ったんだから元を取るぞ」と追い込むわけです。


 そんなとき、読む用とは別に「表紙をながめる用」の文庫を鞄にしのばせます。


 休憩中、なにをしていいか案外、困るもの。共用スペースの場合、家と違って腹筋とかプランクとかできないですし。


 たどり着いた結論が文字情報ではないものを視覚から取り込み、気分転換をはかる、というもの。ミニサイズの画集でもいいのですが、ひとまず、お気に入りの表紙の文庫を活用しています。


 旧カバーの横溝正史の角川文庫は頻度、高めです。杉本一文先生は偉大です。

 あとは双葉文庫の日本推理作家協会賞受賞作全集の前半、黒時代のものも好きです。装幀が菊地信義先生、装画が落田洋子先生のコンビのものは思い入れがあります。

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