類語辞典

 今回はちょっと心苦しい回になりそうです。というのも、類語辞典は筆者自身が使いこなせていないアイテムだからです。

 素人ながら、モノカク人なので、小説の書き方や「どうやったら小説がうまくなるか」といった情報は各方面から集めています。そのうちの一つが【類語辞典】。

 語彙が増える。表現が単調にならない。ものを書くならば絶対に持っておくべきだ。

 それならば買おうと思ったのですが、これがちょっといいお値段。当時の筆者にはなかなか手が出ないほど。まぁ辞書のたぐいは総じて“高く”感じるものです。コスパ、コストパフォーマンスを考えれば辞書ほど“お得”なものもないのですが。

 使いこなせていないことをいいことに、ちょっと脱線しますが近年の日本でいわれる「コスパがいい」というフレーズに違和感をおぼえています。本来は「ちょっと高いように感じるけれど、アレもコレもできるし、長持ちもするし、それならば結果として割に合う。いや、それ以上にお得だ」という意味も含めてのコスパだったはずが「こんなに安いのにこんなに機能があります」のように「安いことが前提」となっているように感じるのです。“安く”あるために商品・サービスの製造・提供のどこかの段階で不合理や不条理がありはしないか、と不安になるのです。

 高い安いと値段で判断するのではなく、自分にとって価値がどれほどあるか、を基準にものを選ばないといかんなぁ、と感じるのです。

 話を戻します。現時点の筆者の類語辞典の使い方はこうです。推敲時に「同じ表現のくり返し」や「近くの(同じ)文に同じ単語が反復して登場する」ときに辞書を引くのです。

 たとえば「常時」の項には「何時も」「始終」「毎度」「毎回」「常に」「しょっちゅう」「絶えず」「常日頃」「朝な夕な」「寝ても覚めても」などの言葉が並んでいるのです。

 筆者が購入したのは『類語国語辞典』(大野晋 浜西正人著 角川書店)です。お値段も書いておくことにしましょう。3200円(税別)です。

 なんだ、KADOKAWAの回し者がカクヨムで宣伝かよ、とご不快になったかたがいるといけないので念のために書いておきますが、これを買ったのは筆者がカクヨムに登録をする前のことです。

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