第34話 3-4 謝罪
銃弾の雨を防ぎ切った剣也は、冷や汗をぬぐう。
本当に危なかった。
まじで死ぬかと思った。
「剣也くーん!!
申し訳ございませんでしたー」
アシスタントの女の子と、一緒にスライディング土下座をする栄三さん。
器用な技だとちょっと感心してしまった。
そのあまりに綺麗な土下座に、実弾を使われた怒りは、行き場をなくして霧散した。
「この馬鹿が、銃弾間違えました。
それに連射速度も事前に整備しておけといったのに。
ほんとに申し訳ない!!
おら、お前謝れ!
剣也君じゃなかったらお前人殺しだったぞ。
全力であやまれ!!」
「ふぇーすみませーん」
アシスタントの眼鏡の子は泣きながら謝った。
なんかドジそうな子だな。
「もういいですよ、結局無事だったわけですし。
せめていい映像にして、みんなを元気にしてください。」
「あぁ、そりゃもちろん
全力であたらせてもらいますよ!
この動画も剣也君のYoutubeチャンネルにあげとくから!
きっと再生回数すごいよ、広告費ががっぽりだ。」
「調子がいいことをいわないでくださいよ、栄三さん」
ちょっと剣也は怒る。
「すみませんでした。」
栄三は必死に謝った。
ほんと悪い人じゃないんだけどなー。
まぁいいか。
これで銃弾もなんとかなることがわかった。
どんどん人間離れしていくな、俺
そんな遠い目をして、会場をあとにした。
ちなみに再生回数は1億回を突破した。
このチャンネルの収益をみたとき頭がクラクラしたが、
とりあえず全部八雲さんに任せている。
「全てが終わったら渡すよ。
今君に堕落してもらっては困るからね。」
と、有無を言わさぬ圧で決められたため収益は俺には入ってきていない。
一部は閻魔のメンテナンスや、護国刀の開発費用として使われているらしい。
閻魔は俺専用だし、そういう意味では、ちゃんともらっているな。
「お疲れーー剣也きゅーん」
スタジオに入ってきたオカマが手を振る。
「早乙女さん。お疲れ様です。」
「もう! 恵って呼んで!
まぁいいわ。
じゃあいきましょうか。」
そういって早乙女さんは、剣也を引っ張る。
力が強い。
「え?まだ何があるんですか?」
「そ!いまからパーティーよ。」
訳も分からず剣也は、オカマに連れされていった。。
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