一章は「たっぷりお楽しみください」とばかりに起きる怪現象!女の霊!いつもと違う家族!部屋の隅の黒い影!まだまだホラー展開てんこ盛りです。全三章の構成なので(+エピローグが一話ですが)これらが残り二章で収集つくのか?と信じられない気持ちでしたが、物語はきちんと進展し、一章で起きた様々な謎も意外な切り口で明かされていきました。テンポも良く、物語のスケールのわりにコンパクトにまとめられていて読みやすいと思います。一風変わった怖い話を読みたい気分の夜などにおすすめの作品です。