2-25『東の街道ー作戦』
そう言えば聞いて欲しい。
僕はギルドにてある情報を知った。
それはあれだ、ギルドカードに含まれるスキル機能について知ったんだ。
(冒険者ギルドの人って一々説明不足なとこあるんだよな~)
ちなみに知った新機能がこれだ。
『職業スキルの使用登録』
はっきりいって、便利も便利、大便利な機能である。
まぁ登録自体はギルドでしか行えず、しかも数に制限があるのだが……それでも便利な事には違いない。
なんせこの機能、登録さえしておけば……技名を言うだけで簡易にスキルが詠唱なし、魔力操作なし、自動で体内の魔力を扱い発動してくれるんだ。
(まぁ問題としては、詠唱が無い分魔法本来の効力しか発揮できない点か?)
それでも便利な事には違いない。
あともうひとつの機能も職業スキル登録の際に同じ機械で出来るから発見した。
『使用したスキルの使用登録』
正直職業スキルよりもこっちの方が僕たち的には便利。
冒険者カードを持ってる状態で使用したスキルを登録可能となっている。
ちなみに追えるのは1つまでなので、使用したあと直ぐにギルドへ来る必要がある。
そして登録の際、誰かが使用したことのあるスキルならばそのまま名前が出てくるので登録可能だが、もしそれが初めてのスキルであるならば名前の登録をして、ギルドにそのスキルの詳細を知られる事を許可し登録する必要がある。
(僕の魔法は大半オリジナルだったな~)
ちなみにみぅの使用した魔撃なんだが、あれは本来魔力に属性を出現させずに吹き飛ばすようなスキルだったようで、みぅの使ったスキル名は『魔炎撃』と言うらしいな。
名前を呼ぶだけで使えるようにしたので、今後魔炎撃に関してはわざわざ身体を動かさなくても使用可能って訳だ。
そうそう、『魔炎撃』なのだが、これは一応中級クラスの技らしい。(身体系の攻撃スキルって、漢字数で変わるんだっけか?……まぁ奥義とか入り出すと聖級とかになるから……んーやっぱよく分からん)
それからみぃは『アイスニードル』を登録した。
(初級とはいえ最短で最速の攻撃魔法だから、選択としてはいいよな~)
☆☆☆☆☆
さてさてぼーっとできる時間も終わりを迎えるようだ。
「みぅ、みぃ、強い団体が来る、僕の魔法を抜けたから、ちょっとばかり気合を入れとけよ」
「……にゅ!」「はい……!」
僕がいえば、僕に対して疑問を持つ事はない2人である。
なにがくるの?や、どれぐらい強い?、そういったことを聞くのは人間だから主人の言葉を疑ってるのだろうな。。僕が気合いを入れろ。二人には充分で辺りに集中し危険察知してる。
「2人とも!!起きて……盗賊が来たわ!!!」
僕が感知してから数分、ようやく気付いたのかお客様席で気持ちよさそうに眠る2人をアリー・リートムが起こしてるようだな。
「ん……強いのが来たのか?」「何が来たんだ?」
「盗賊よ!!!!」
「数は?」「強いのはいるか?」
「そんなの自分で見てよ!!」
みぅとみぃとの違いが凄いな……うん。
はっきりいって、目で見える位置に居るってのに呑気にまだ寝ぼけてるあたり、あの二人は直ぐに死ぬんじゃないかと思う。
ちなみに僕は助ける気は無い。みぅとみぃの2人に害が及ぶならばともかく、正体がバレる可能性がある以上そこまでする義理が僕にはないからな?
「みぅ、見える?」
「うん……沢山居る、強い人間も居る」
「先頭の大きいのが強いから、こっち来て隙があれば」
「わかった!」
この2人の作戦に僕が入ることは無いし、含まれることも無い。
そして勝算に他人を入れることも無い。
この2人は先輩方3人が役に立たないと判断してるのだろう、けれど依頼内容には忠実に1番隙のある今飛び出すのを堪えている。
2人の作戦は短い、理由は簡単な事。
お互いを知り尽くす2人の戦いにおいて作戦など建てるだけ無駄だと理解したからだろう。
戦況とは常に移り変わるもので、息のあった者同士ならば場面場面に合わせた自身の最高の行動に合わせ合わせた方が上手くいく。
という訳で間もなく、馬車は冒険者に言われその場に止まり、盗賊達が地面を揺らす大軍の足音と共に馬車を包囲した。
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