2-14『カリバーンー冒険者カード』
あの後みぅがもっと練習するー!!とか言って、みぃもそれに便乗、気付いた頃にはゴブリンの巣ごと壊滅してしまった。
そして帰る時のみ使えるギルドカード機能、転移により帰ってきた冒険者ギルド。
「えぇ!?こっこんなに沢山!?」
驚く受付のお姉さんの胸は中々に弾力が素晴らしいです。
あ、僕?ギルドにつくなり、何故かみぃに渡されお姉さんの胸に挟まれてます。
(ふぉおおおおおお)いやーもう、赤ん坊の身体は最高ですな。
みぅも既にギルドに慣れたのか、ギルドカウンターに座って足をぶらぶらさせてる。
(……怒ろうにも怒れないし、そもそも高いとこに上がるのは猫の習性だから仕方ないのか?)
そしてまぁそんな驚くお姉さんに対してのみぃの対応だが……
「ゴブリンの討伐数は52です」
すっごい冷静というか、ここまで来るとむしろ冷たくすら感じるな。
「はっはい……」
お姉さんもみぃがそんなだから、驚いた事が恥ずかしくなり静かに数を数え出した始末だ。
(……みぃの個性だしな~)もちろん僕はみぃのそーいう所に何か言うつもりは無い。
あくまで僕がこの2人といる理由は、この2人に世話になった恩返しに二人の中に眠る魂を除去するため、性格だなんだのは親が何とかするものだし、僕が口を挟むことでは無いのは当然のこと、それに2人との旅が終われば他人、性格の事まで気にする必要はないと思うんだ。
お姉さんからみぃへ、僕は物の様にひょいひょい移動させられてる。
お姉さんは僕をみぃに手渡すと、みぃが先程出したゴブリンの魔石をカウンター下にある箱の中へぽいぽい入れていった。
「確かに、52個のゴブリンの魔石を確認しました。では冒険者カードをお預かりします」
みぃは言われた通りに冒険者カードを手渡す。
「報酬は冒険者カードに振り込んでおきました」
「はい、ありがとうございます」
(うむ、お礼が言える子は偉いぞ)
ちなみにだが、冒険者登録した際に説明を受けたのだが、報酬は物品では無い限りは冒険者カードに入金される仕組みである。
冒険者カードは人間の住む街ではクレジットカードの様な役割を果たし、カードを店の前にある支払い機にかざせば買い物ができるといった優れ物、現金で受け取りたい場合はギルドカウンターの横にある機械で引き落とすことも出来る。
ちなみに冒険者カードには複雑な魔法が仕掛けられており、本人以外は使用不可能、落とした際はすぐに再発行もできる。
再発行した時は前の冒険者カードの効果は取り消される。
(……冒険者カードというより、魔力による暗証番号になっただけの完全にクレジットカードだよな)
異世界の技術には目を見張るものが多い気がするな。
☆☆☆☆☆
「ではこちらお返ししますね、評価ポイントは依頼者様が後日改めて付けてくださると思いますので、その時に加算させて頂きます」
「わかりました」
一応これで受付は終了となる。
ちなみに冒険者カードにはステータス、クレジット機能、あと2つお得な特典がある。
1つは先程受付のお姉さんが言っていた評価ポイント。
依頼を達成し、依頼を出してくれた方の評価によりつくポイントの事である。
今回で言うと、、
魔物を倒したが、その辺が死骸まみれだった。
魔物が家畜を食い荒らした後に討伐した。
なんてマイナス要素があると評価は低くなったりする。
(まぁ今回はゴブリンの数体を倒して、ゴブリンに村に近付くと報復が来ると思わせる依頼が、家畜が襲われる間もなく全滅させた。だから評価は高いだろうな)
ちなみに一定の評価を得ないと受けられない依頼や大会、評価ポイントにより購入出来るようになるものなんてものまであるので、評価というのは冒険者にとってかなり重要なものらしいな。
(入ることが規制されてるダンジョンとかも、この評価ポイントがかかわってんだっけ?)
と言った感じに、色々お得みたいなので上げとこうと思う。
そしてあとひとつの機能、スキルポイントである。
ギルド受付のお姉さんが魔石をぽいぽい入れてた箱、あれは魔石からスキルの元となる魔力を抽出するものである。
職業スキルというのは、冒険者カードから出てくる魔力を通して身体に直接与え馴染ませるもの。と言っても、正直僕も何故それがそうなるのか?なんてのは分からない。なのでまぁ異世界だからと割り切ってる。
まぁでも良くは分からないが便利なことに間違いはない。
魔石から抽出されるスキルポイントを、自身の職業で覚えられるスキルへと割り振ると覚えられるのだからな。
(……僕も欲しいな)
赤ん坊の身体は不便で仕方ないと思います。
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