08『神獣の森ー成長』


「ふぇ?すーすーする」

 とりあえず言いたい、女の子がそんな言葉使っては行けません!と……まぁ多分原因が僕だから言えない。


「おまたになにかついてる?」

 もう一度言わせてください。女の子が……いや、2度はしつこいしやめておこう。


 契約が終わり、僕に抱きついてきていた2人だが急に離れてもぞもぞしている。


 そんな2人を見てて思うことがある。

(なんか……成長してね?ていうか、人間ぽくなってね?)

 僕の記憶だと確か、この2人はもう少し猫っぽかった筈なんだ。

 猫髭があって、猫っぽい鼻をしてて、……無くなっている。


 そして何故か服を脱いで確かめあっている2人である。


「なんか出来た!!」


「確か……せいしょ…?……いくとどうしたの?」

 さすがにこれ以上は聞いてられないので口を抑えて言うのをやめさせた。

(無垢って怖いな)他に男がいたら記憶が無くなるまでぶん殴ってるところだ。


 まぁ僕もこの2人にそれがなかったことは……いや、別に変な目で見てた訳じゃないぞ?ただフィギュアにもついてないそれがどんななのか気になって……はい、すみません。


 という訳で、元々無かったはずなのに出来たようだ。


(でも何のために?)と、考えてみるも……まぁ異世界だしな、ファンタジーだもんな?としか考えようが無いのが現状である。


「はぁ……2人とも、そこに座りなさい」

 だがまぁ、なかったものがついてしまったのは仕方ない、最低限のルールを言う事にした。


 僕が言うと、なんの疑いもなく僕の前に堂々と座る2人。

「……………………………」

 とりあえず最初に言うことは決まった。


「服を着てくれ……」結局はそういった耐性がない僕には刺激が強いので見ることは出来ないのであった。



「いくと、服着た~!」


「ご主人様これでいいです?」

(ご主人様で定着させる気だこの子)

 とはいえ、そこはまぁ個人の自由だし言いたいようにさせておけばそのうち飽きると思うしスルーする。


 という訳で、急遽保健の勉強。

 と、こんな童貞で甲斐性なしのキモオタの僕、娘なんて持ったことないしうまく説明できる訳もなくしては行けない事として教えといた。


「ここって、誰にも見せたらだめなの?……よくわかんないけど、いくとが言うなら誰にも見せない!」

 と、賢い返事してるけど下着も着てないのにローブを思いっきり捲り僕に見せて聞いてくるあたり、本当に無垢(馬鹿)なんだと思う。


「ご主人様とみぅ以外には見せたらだめ?」

 このお姉さんしっかり者だと思いきや、結構毎回とんでもない発言ぶっ込んでくるのやめて欲しいです。

 とはいえ、これに対して僕にもダメと言えば、なんで?からの最初からコースになるのが何となくわかるので、僕は言う。


「とりあえず、そこは大事な所なので基本的に隠しましょう、女性同士なら見られてもいいけど、男の人には何がなんでも見られないようにな?」


 と、まぁここまで説明したら大丈夫だと思うだろ?


 この後も引き続きこの2人による見せ合いっこは続き、最終的には飽きてようやくこの話題はこの家から消えたんだ。


 まぁでも今回良かったこともある。

 それは見分けるのがとても楽になったというとこだ。


 赤い髪はみぅ、水色の髪はみぃ、名前も着いたので前より生活が楽しくなる予感がする。


(この2人瓜二つだったせいで……喋るまでどっちがどっちだかわかんなかったんだよな~)


 ちなみに2人とも前まで身長はいいとこ130ぐらいだったのだが、140程度に伸びていた。

(成長したのか?……顔も少し大人っぽくなったような?)



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