(二)-7
その後、ロックダウンは少しずつ緩和されて、街には少しずつだが人が戻っていった。しかし、閉店していた百貨店や飲食店は相変わらずの閉店か時短営業のままであったし、企業の多くはリモートワークが続けられていた。
一時は少なくなっていた感染者数も、お盆を過ぎる頃にはすっかり元に戻るばかりかさらに増加し、第二波と呼ばれた。
求人はほとんどなかった。風俗の求人がチラホラあったくらいでまともな仕事といったら食事の宅配サービス事業くらいであった。
千代は車もバイクも自転車も持っていなかったので、それら宅配サービスの仕事を始めることはできなかった。毎日ずっと家にいて、たまに買い物に外へ出かけた。
しかし、収入が途絶えても家賃や光熱費は払い続けなくてはならなかった。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます