第17話

「え。なに?

よく聞こえなかった...」


「んんんんんもー!!マスター、私、

帰るっ!!」


ヒナタはプリプリしてかき氷をたいらげ、

喫茶店を後にした。


店には俺だけが残された。


他の客はいない。


マスターが、こそっとこんなことを教えてくれたくれた。


「もぉー、シンジは昔から鈍感だねぇ。

ヒナタちゃんはおまえのこと、昔から大好きだけど?小学生のとき、ヒナタちゃんが俺にシンジのことが好きって教えてくれてあってさ。でも、ヒナタちゃんは告白する勇気がなくて時間だけが流れてさー。で、俺は晴れて今日、二人がカップルになったのかと思って、喜んだんだけど」


「累計99人の、女子からの嘘告白ばかり受けてたら、

好きって言葉がそのなんだ...。全く重みのない薄っぺらな言葉に聞こえるわけですよ...

わかります?マスター?」


「うーん、まぁ、わからなくもないけどさ。

とっととかき氷食べ終えて、ヒナタちゃんの後を追ったら??」


「うす」



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