「顔が好き」から始まる恋愛の結末
青春愛
第1話 はじまり
はじまりは高校生1年生の春だった。
私は割と惚れっぽいタイプで、しかもその惚れるポイントは一貫して「顔が好きな人」であった。
顔が好きで何が悪いと思うが、内面をほとんど見ていないので今までの付き合いが長く続かなかったのも事実だ。そろそろこの顔から入ってしまう脳みそを変えねばならない。
そう思っていた矢先の出来事だった。
教室に入ってきたある男の子を見て私の脳みそは一気に
「顔が好き…。好きかもこの人…。」
に染まった。
今までも「顔が好き」な人はたくさんいたが、その中でも群を抜いた「顔が好き」な人であった。
やはり好きな顔には抗えない。
その時私は、知り合いの言っていた言葉を思い出していた。
「付き合ってる人の顔が本当に好きで、何をされても許してしまうの。喧嘩しても顔を見ると顔が好きすぎて、怒りの感情が吹き飛ぶ。」
羨ましい、と思った。
そんなに顔が好きな人と四六時中一緒にいてみたいものだ。
だが、そこまでのレベルで好きな顔というのには一生生きてても巡り会えるか分からない。
しかし、私は今確かに出会ってしまったのだ。死ぬほど顔の好きな人に。
16年目で出会えるなんて思ってもみなかったが。
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