第3話 不気味な笑みを・・
「ここ・・ナイルの箱庭のワニの彫像に触れてごらんよ」
「え?」僕が驚くと従兄がにっこりと笑って答えた。
「そっとだよ」まるで念を押すように 静かな声で彼は言う。
[ただし 左手の一指し指で そっとだよ」
「じゃないと ワニが目を覚まして 君を食べられちゃうかもね・・」
従兄は笑う
言葉につられて しゃがみこみ
言われた通り 左手の一指し指で そっと ワニの尻尾に触れてみた
「気を付けて・・
アンテイノーみたいに食べられないように・・ふふ」
奇妙な笑み
まるで 道化師が悪戯をたくらむ 笑顔みたいに
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