第36話 魔物の大量発生、スタンビート
スタンビート。魔物の大量発生による、いわゆる災害だ。どこからやって来たのか、そのメカニズムは、わからない。上位魔族が大掛かりな転移魔法で、運んでくるのか、大移動の途中の道に、この町があったのか。たぶん、後者のほうだろうと勝手に思っている。
今回のスタンビートは、なんとか乗り越えたい。
けっこう町の防衛力は、高くなってきたはずなんだ。
守る人間の数と、攻める魔物の数、全然違う。
町を守る壁が、破られそう。ただ、自分たちも、魔物と戦って全体的な底上げはされている。
簡単に負けるわけにはいかない。
指揮をとっているボスらしき魔物を必死に探した。
指令官、ボスを倒せば、所詮は烏合の衆、戦意を失えば、戦いから逃げ出す魔物もいるだろう。
ひときわ目立つ、デカい魔物をみつけた。あいつが、いちばん強そうだ。
魔物が一騎打ちなんかに、応じるわけはない。
ただ、そんな状況下を作り出す、それはできる。
魔物のボスとの一騎打ち、さすがにかなり強かった。しかし、自分もレベルアップしているので、どうにか、倒した。けっこう危なかった。
頭を討ち取ったので、魔物の集団が瓦解した。潰走する魔物の背後を追撃し、数をだいぶ減らした。
スタンビートをどうにか、自力で乗り越えた。
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