　満月の夜がやってきた。また性懲りも無く、転移の魔法を行うらしい。今度は、どんなひとが来るんだろうか。ちょっとだけ楽しみにしている。

　魔法陣のなかに、突然、誰か現れた。成功したみたいだ。

　あれっ、見たことある男だな。隣のクラスのテニス部のチャラ男、黒木慎一じゃないか。こいつの名前、いいたくないから、チャラ男って呼ぶことにする。

　うわっ、関わりたくねぇ。可愛い女の子なら、仲良くなりたかったけど、よりによって、あのチャラ男かよ。あのエレナとか、ぜったいチャラ男と仲良くなりそう。それはちょっと耐えられないかも。

　どうやってこの難局を切り抜けようか。むずい。

とりあえずチャラ男に、釘を刺すか。自分の女に、手を出すと痛い目にあわせるぞと。

　女を寝取るのは、気分いいけど、寝取られるのは、ぜったいにいやだしなぁ。因果応報とか、なにそれ美味しいのって言うのが、俺の生き方だ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい