第3話 魔域に建つ城
GM: では薬草などでの回復を終えた君たちは金髪の少年アルと共に城へと攻め込む。城の中に罠などはなく、さくさく進むことができる。
さて、そのまま進むと一度、城の中庭へと出ることになる。中庭からまっすぐ進むならいよいよ蛮族たちと遭遇することになるだろう。
また中庭の左手には武器庫のような部屋がある。そのまま蛮族たちと戦ってもよいし、武器庫に立ち寄ってもいい。
ドワーフの神官戦士オスガル: 何か役に立つ武器があるかもしれん。武器庫に立ち寄るのはどうだろうか?
皆が賛同し、一行は武器庫へ立ち寄る。
GM: では、武器庫の中央には一騎の魔導機械が静かに鎮座している。魔物知識判定をしてみよう。
ルーンフォークの銃手レベッカ: これは、ザーレィですね。
GM:ザーレィはかつて滅んだ魔導機文明の遺産であり、君たちよりも強い。背中に砲塔を背負っていてそこから魔法のエネルギー弾を打ち出す装備や魔法にある程度の耐性を持つ表面加工がされている。
人間の戦士ケイ: マズイな。引き返すか?
エルフの女騎士イルセリエ: でも今は動いていないんですよね? 極力ザーレィには近づかないように気をつけて武器庫の中を探索してみるのはどうでしょう?
GM: それでは各自 探索判定をしてみよう。…結果は、ケイが魔導機銃『ジェザイル』と弾丸。それからMPの代わりとなる宝石、魔晶石をいくつか見つける。
ルーンフォークの銃手レベッカ: ジェザイル…ジェザイル、(ルールブックをぺらぺらとめくりジェザイルのデータを探す) わ! 凄い、1,200ガメルもする長射程の魔導機銃です! これ、借りていきましょう。
GM: 蛮族の中には銃を扱うものもいないではないけど、どうやらこの城の中にはいなかったんだろうね。幸運にもレベッカの装備強化となった。
それじゃあ、いよいよボス戦だ。
城の奥へと進んでいこう。
道中、蛮族の集団が押し寄せて来るけれど金髪の少年アルと彼の願いが具現化した兵士たちが引き受けてくれる。
冒険者たちはまっすぐに城の一番上へと進んでいく。
城の最上階へ辿り着くと予想通り
しかし、それを守るかのように蛮族が待ち受けている。
GM:待ち受ける蛮族たちの姿はこれまでに見てきたものと似ているが、それぞれ これまでの敵とは格が違う強さを秘めているのが伝わってくる。
それぞれ、魔物知識判定をしてもらおう。
判定の結果、人型の毛深い魔物ボルグ。その上位種であるボルグハイランダーをリーダーとし、他には短剣でなくサーベルを構えたフッドや、魔法を習得したフーグルであることが分かります。
ルーンフォークの銃手レベッカ: いかにもルールブックⅠのサンプルシナリオラスト戦闘って感じのメンツですね。
タビットの魔導師ヴォーパル: 今まで出てきたモンスターの色違いグラフィックの敵が出てきてるようなものだもんなぁ。
GM: ではボス戦闘を始めよう。こちらの先制値は11点だ。
人間の戦士ケイ:ここは何としても先制を取りたいところだな。
(ころころ…) 13!
GM: おめでとう、では冒険者たちの先手だ。
人間の戦士ケイ: 今回はどんな作戦で行くべきだろう? やっぱり最強魔法【スパーク】からか?
タビットの魔法使いヴォーパル: ようし、オイラに任せておけ!
って言ってもなんかダイス何度も振ってて面倒になってきたなぁ。
GM:それじゃあ「一括振り」にする?
通常、魔法などの範囲攻撃によるダメージは敵の魔物の数だけサイコロを振ってそれぞれに個別のダメージを与えますが、GMの許可が出れば一回だけ振って、全体にそのダメージを適用することも選べます。
タビットの魔導師ヴォーパル:それじゃあ。一括振りで。
よっ…(ころころ…ころころ…)
おぉっ…! ダメージクリティカル!
全体に11点ダメージな。
GM: なんで一括振り許可した時に限ってこんなことになるかなあ。
じゃあサーベルフッドは全員残りHP2点になったよ。
エルフの女騎士イルセリエ: あら? サーベルフッドの魔物知識判定でわたくしが弱点を見抜いてますよね?
これまでと同じなら魔法ダメージが弱点なのではなくて…
GM: あっ、ありがとう。忘れてたよ。
えっと弱点効果は魔法ダメージが+2…2!?
哀れサーベルフッドの群れは【スパーク】で全滅しました。
人間の戦士ケイ: やっぱりスパークは最強魔法なんだな…。
GM: 残るは上位種のボルグと魔法使い系のフーグルですね。
エルフの女騎士イルセリエ:では私は神聖魔法【フィールド・プロテクション】で味方全員にダメージ軽減効果を付与します。
「皆さんの傷は私が癒します。思いっきり攻めてください!」
人間の戦士ケイ:よし、それじゃあ斬りこむぞ! 10m前進しながらボルグに全力攻撃!
GM:いい剣筋だね。ボルグに結構ダメージが通るが、こいつはボスとして『剣のかけら』というアイテムでHPが強化されているからまだまだ倒れないよ。
ドワーフの神官戦士オスガル:ようし、ワシも続くぞ。まずは10m前進…するのに、ドワーフの移動力では足りんから全力移動するぞ。でもって、ケイをかばう宣言をして終わりじゃ。
ルーンフォークの銃手レベッカ:では先ほど手に入れた
GM:(ころころ…)ん。当たり。
ルーンフォークの銃手レベッカ:ではダメージ決定…10点、防護点無視です。
GM:
ドワーフの神官戦士オスガル:それはワシがかばうぞ。
GM:じゃあダメージを受けてもらうよ。10点どうぞ。
ドワーフの神官戦士オスガル:防護点とイルセリエの魔法で軽減して、3点だけもらおう。
GM:かったいなあ…。
じゃあ、防護点無視の魔法攻撃ならどうかな? 後衛のフーグルマンサーは真語魔法3レベルまで扱えるぞ。
タビットの魔導士ヴォーパル:は? オイラより
GM:じゃあ、ヴォーパルにはまだ使えない第3階梯の魔法つかっちゃおうかな。【リープ・スラッシュ】。魔法の刃で空間ごとズバッと切り裂く攻撃魔法だよ。攻撃対象はオスガルね。
ドワーフの神官戦士オスガル:「耐えて見せる…!」精神抵抗判定…(ころころ)成功じゃ!ダメージを半分に軽減するぞ。
GM:うーん。固いなあ。じゃあ蛮族側の手番は終了。冒険者たちの2ラウンド目だね。
GM:2ラウンド目、流石のボルグハイランダーもヴォーパルの攻撃魔法と前衛組の猛攻には耐えきれず…
人間の戦士ケイ:両手持ち全力攻撃!
GM:おっ。その攻撃で ちょうどピッタリHPが0になったよ。
これでボスは倒しましたが、まだ一応魔法使いフーグルが生き残っています。
GM:これで蛮族の手番かな?
ルーンフォークの銃手レベッカ:いいえ。この新しい魔動機銃ジェザイルの射程は驚きの50m!
味方後衛エリアからでも敵後衛エリアを撃ち抜けるんです! バーン!
GM:マジで!? じゃあ、その射撃を受けて…フーグルの残りHPが半分きったな。
一度目のセッションを通してそれぞれが自分たちの役割を把握した冒険者たちは強いですね。
苦もなくボス戦を乗り越えてしまいました。
次回はいよいよ基本ルールブックⅠシナリオのエンディングとなります。
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