第2章 6.イヤホンをしていても聞こえる音がある

私は騒音を感じたくないため、よくイヤホンを使用している。

音楽を聴いていなくても、耳にイヤホンをしているという状況だ。

大型商業施設等では、人の声が非常に耳障りになる。

そのため、イヤホンやヘッドホンをして歩くようにしている。

家人や友人には、「今、何の音楽を聴いているの」と聞かれることがある。


イヤホンをしていれば、静かさを楽しめるかというとそうでも無い。

夜間には部屋が静まっている。

そういった環境でイヤホンをして眠ったことがあった。

夜中に目が覚めると、「あれ、自分の動悸が聴こえる」ということに気が付いた。

そうか、イヤホンをしても自分の身体の内部からも音は聞こえるわけだ。

静かさを追求するあまりに、何だか音に対して敏感になりすぎているのかもしれない。


また、医師が使用する聴診器を思い出した。

人の呼吸音は空気の振動で発生する。

この呼吸音がわずかながらも聞こえるような感じだ。

呼吸音は「気流速度の二乗に比例」すると知られている。

大きな呼吸をすると聴こえてくる呼吸音は大きくなるので、イヤホンをしていても聴こえるような気がする。


音に対して敏感になってくると、こういった音まで聴こえるのだなあと実感した。

用事も無いのに、やたらとイヤホンを使用するのは精神衛生上良くなさそうだ。

今後、イヤホンの使用場所を考えようと思った次第だ。

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