第2章 4.聞こえる音と聞こえない音

音楽が好きな人は、実は耳が良い人が多いのではないかと思う。

低音から高音までの音域を十分楽しむためには、音を正確に聴く力が必要になってくる。


子供の頃から楽器を習っている人は、それなりの音感が養われている。

子供の方が大人よりも可聴音域が広い。

一度養われた音感は、長期間残っているので楽器や歌を長期間習っている人は圧倒的に音に対して有利だ。

大人になり音がそれほど聴こえなくても自然に自分の中で聞こえるという説もある。


一般的に音は、空気中を伝わってきくる波のことだ。

空気中を伝わってくる波が人の耳の鼓膜に達すると、音として認識するのだ。

こういった音は音波と呼ばれている。

波には人の耳に達して音として認識できるものと出来ないものとに分かれている。

普段、音として聞いているものは、単に音波の中でも聞こえる波に過ぎない。


人の可聴周波数帯を超える周波数帯の波を超音波と呼んでいる。

超音波はネコ除け装置やネズミ除けにも使用されていることで知られている。

一般的に超音波は人には聞こえないとされているが、実際にはネコ除け装置の前に来るだけで気分が悪くなる人も多い。


近隣にもネコ除けの装置が設置されている。

その前を通ると、どうも気分優れない状態が続く。

また、時折キーンというわずかではあるが不快な音が聴こえる。

だが、ネコ除け装置を設置している御老人の耳にはその音は聞こえないようだ。

これは当人にとっては幸せなことかもしれない。

若い人が多く居住するため、近所迷惑の1つとなっているのだが御老人に文句を言っても仕方が無いと思っている人が大半だ。


超音波は人によって聞こえる音にもなるし、聞こえない音にもなる。

近隣のネコ除け装置は、これが実際に当てはまるケースだと実感している。


年齢が上がってくると、だんだんと可聴周波数帯が狭くなってくることが知られている。

加齢による現象として捉えられているが、耳の鼓膜に到達するまでにどのような変化が起こるというのだろうか。

この辺りは、私の知識では謎である。

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