愚痴ってやる! 激おこ!2

トチイ 青

第1話 いじめとは何をいうのだろうか?

 しつこいかもしれませんが、これは、私が見た本当にあった出来事です。


 Sくんは、じっとしているのが難しく、言葉での説明がなかなか難しい子です。字を書くのも読むのも、物凄い集中と努力が必要です。説明が上手くできずに、手や足が出てしまうこともあります。でも、基本ちゃんとしないといけないと思っていて、頑張っている子です。不器用で、少しでも自分に悪いところがあったなら、言い訳をしない男らしいとこもあります。


 Kくんは、兎に角大人しい。静かにしていれば、周りにきずかれない。そんな感じで、したくないことは、逃げます。言葉や会話が上手く、ある面で、自分がどうすれば特になるかを考えて行動できる子です。


 Tくんは、嫌な事は嫌と言って、物を投げて暴れたり物を壊したりします。Kくんと大の親友と言って、妄信的です。最近は、気持ちの切り替えもはやくなりましたが、物に対しての八つ当たりがよくあります。


そんな3人ですが、休憩時間遊ぶとき、KくんとTくんは、友だちだからと一緒に遊びます。でも、Sくんは、友達ではないから一緒に遊ばないと、仲間外れ。

沢山の人がいれば違うと思いますが、3人しかいません。1人寂しく、仲間に入れて欲しそうにするSくん。


都合の良い時や、理由がある時だけ一緒に遊ぼうと誘い、普段は仲間外れ。


同じことをしても、Sくんの時には大げさに騒ぎ、謝らせ、自分たちの時は友達だからと笑っている。


さらに、いろんな先生やSくんの親(毎日送り迎えの子なので)に、自分たちがしたことは黙ってSくんがしたことだけ話すので、其のたびにSくんは注意されたり怒られたりしています。自分たちは、親の送り迎えでないから、まわりの子に話されてばれることがないのでいいんだと言う発言もあります。


その例の一つがこれです。


ある日、ごっこ遊びで戦いをしていました。すると、最初は何も持っていない状態でしたが、Kくんがおもちゃを持ち出してSくんに襲い掛かります。それが、何度か続けば、想像がつきますよね?

Sくんも防御で筆箱を持ち出します。

結果は、「いきなりSくんが筆箱をもちだして叩いてきた。」

最初におもちゃで剣の様なものを持ち出したKくんはTくんと友達だからいいけど、Sくんは友達でないから駄目。でも、その部分は、ほかの先生に話す時は黙っていて、さもそれを許してあげるといった態度をとるのです。見ていない人は、「なんて優しいんだろう」と2人を褒めて、Sくんに「そんなことしたらダメでしょう」と言い「もう、一緒に遊んでもらえなくなるよ」

kくんが最初におもちゃを使って叩いてきたことを、Sくんは言えません。なぜなら、2人は親友で、多数決で決められるからです。


Kくんは、やりたくない勉強の時には、何もしていないのにSくんのせいにしていました。いろいろな先生の同情を買えば、しなくてすむからとSくんは一生懸命勉強していて何もしてもいないのに、どうせ自分の方が信用されているからと、理由に使うこともしばしばありました。そんなことをされれば、腹が立って我慢していることが我慢できなくもある。そうすれば、それをKくんに、また利用されるのに、手が出てしまう。



先日は、もっと酷いことがありました。

先生がいない教室で、窓ガラスが割れていました。

KくんとTくんは、Sくんが割ったと言いました。なので、取り合えずSくんに尋ねました。

「どうせ、ぼくがやったっていうんでしょ。だれもぼくのいうことなんかしんじやしない。だからいいよ、ぼくがやったで。いまさら1つふえたからってかわらないし、なれているから」

ああ、彼ではないなって思いました。その間も、2人はずっとSくんだと騒ぎ続けていました。

「罪をなすりつけることは冤罪という犯罪です! それでも、ずっと言い続けるのですか!」

それだけ言って、取り合えず、危なくない様にガラスを片付けてから話を聞くと言っていたら、別の先生にKくんがTくんがパンチして割ったことを話したようです。が、Sくんにたいして謝罪はありませんでした。



言葉の上手な人は、嘘はつかないで、自分の都合のいい解釈になるように話します。だからか、罪の意識も、いじめているとも思っていないのです。


Sくんは言いました。

「学校のみんながぼくのことを嫌っている。だから、同じことをしても、ぼくだけ怒られる。みんながぼくを嫌いなら、ぼくもみんなを嫌ってやる。どうせ、ぼくなんかみんな死んでほしいと思っているんだ。でも、しんだら、おかさんはどう思うだろう? 少しは悲しんでくれるかな?」


私もそうでしたが、本当にいじめられている人は、周りに言えません。なぜなら、いじめる側に、脅されているからです。「お前より自分の方が信用があるから、信じてもらえるわけないだろう。ああそれも、うまいネタになるな。言ってみろよ、旨いこと言葉巧みに誤魔化してお前の方にかえしてやるから」実際に私が言われた言葉です。この方は、高校野球の選手だから自分の方が信用があるからと言っていました。


ここまで過激ではないですが、似たようなことを、KくんもSくんに言っている現場を見たことがあります。その時、その場所には2人しかいませんでした。たまたま、教室を出て目撃したことです。でも、彼の周りの信頼を崩すことは私もできませんでした。

私が、理不尽にありもしないことを言っていると、取られただけで終わりました。


中学生の事件を見て、違うかもしれないですが、Sくんの様にいいように使われていたのだっとしたら、苦しかっただろうなと思いました。


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