12月18日

 明理の父、幡生を殺してから二日が経とうとしている。

 有名な資産家であることから、警察も派手に動いている。

 俺の身辺調査も行われていると聞く。

 それに加えて、新人の暗殺者・東郷とうごうあきら――コードネーム《シロサイ》がいる。

 彼は一度受けた依頼はどんな形であれ、達成しないと気が済まないたちらしい。

 困ったことに俺を殺すまで安心できないのだ。

 俺は裏掲示板、この国の闇である裏サイトに接続する。

 自殺志願者の集い。

 そんな物騒なタイトルが目につく。

 そこにいる何名かをピックアップすると、俺はセバスチャンにある頼み事をする。

 世間はすっかりクリスマス陽気だ。

 それでも何も変わらないのが、俺たち暗殺者だ。

 クリスマスだと人流が増え、ターゲットを捕捉しづらくなる。

 だが逆に言うと、人流にのってさえいれば、危険は低い。

 俺は次の計画を練っている。

 シロサイ、さようならだ。

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