第103話 やっと孤児院のリフォームに取りかかる
国王陛下と共に孤児院に転移した私は、怪しい者が居ないか念のため探知魔法で、探ってみたが近くには怪しい者はいなかった。
「アイリス。探知魔法で探っていたのかい」
「はい。念のためにですけどね」
「私もアイリスがいない間にやってみたが、問題なかったよ」
「元院長もあそこに送ったので、孤児院を結界で護りましょう。
元院長の借金取り立てに来る者がいるでしょうから子供たちに危険な目にあわないようにするためにも」
「おお、そうだ。借金といえば金利などに関する法だが明日、施行される。
新院長。もし借金取りが孤児院に来たら王城に来るように伝えておきなさい」
「わかりました」
ああ、もし金利が法令に違反していたら処罰し、法令を守っていたら今まで元院長が返済した分を差し引いて国が肩代わりするってことかな。
きっと前者になるだろうからお金を払うこともないから国としてはデメリット無いもんね。
見せしめにもできるしね。
「じゃあ、ちゃっちゃとリフォームしちゃって、子供たちもお腹空いているでしょうし、久しぶりに焼肉パーティーやりましょう」
「料理人を連れてきていないだろう」
「大丈夫です。リフォームしてからゾイルさんたちを連れてきますからね。王妃殿下も一緒に」
気分も晴れたでしょうからお引き取り願いましょう。
「クリスティーナが迷惑をかけたな」
「いきなり王家の家紋の入った魔道馬車で、王妃殿下がお一人で来られた時には、驚きましたが私たちも楽しかったですし、王妃殿下もダンジョンに潜れてリフレッシュできたでしょうからお帰りになられるのではないですかね」
早速、孤児院を魔法でリフォームした。
外観は今のままのデザインで、孤児院の中を拡張魔法で拡張して、お風呂も薪ではなく、魔石でお湯が出せる物に作り替えた。そして結界も張った。
外観が同じなら王都民から不満も出ないだろう。
何せ、基本的に孤児院内に関係者以外が来ることはないからね。
リフォームを終えたので、ファミーユのアリステラ公爵邸に転移し、アリステラ公爵邸にいる使用人たちを全員連れて、孤児院にまた転移した。
そして焼肉パーティーの仕込みを始め、肉や魚介類、野菜を焼き始めた。
匂いに誘われて、ご近所さんたちが集まって来ていた。
「よかったら一緒に食べませんか?
ただ結界を張りましたので、子供たちも怖がりますし、余計なトラブルにもなるので、孤児院の関係者に悪意のある方は、結界に弾かれて入れませんのでご容赦くださいな」
私の話を聞いたご近所さんなどが次々に孤児院の敷地内に入って、料理を美味しそうに食べ始めた。
子供たちと楽しそうに食べている人たちもいる。
「おい!どうなってんだ!!入れねえじゃねえか」
結界に弾かれちゃった人がいたみたいだな。
見に行くか。
「アイリス。私も一緒に行くよ」
「皆さんは、気にせず食べていてください。私たちが対応しますので」
私は、カイル兄様と一緒に結界に弾かれ騒いでいる者たちのところに向かった。
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