第55話 とても貴重な魔獣を狩っていた
サクヤがカイル兄様が納得してくれたのに余計なことを言ったことに怒りをかんじていたら……
「アイリス。そんな報告されてないけど、どう言うことかな?」
「ちょっと狩っただけですよ。
カイル兄様がお好きなカレーにも、その時に狩った魔獣のお肉を使いましたから、また今度、ゾイルさんに頼んで作ってもらいましょう」
とりあえず話を変えた。
「わかった。今回は、隠し事なく、ちゃんと報告しなさい」
今回は、ただ狩りに行っただけだから、特に隠し事はない。
「とりあえず、狩った魔獣や魔物を見せればいいですかね。
今回は、狩りに行っただけで、報告するようなことはなかったので、物を見せるだけですよ」
「そうか。ここで出されても困るから庭に行こうか」
私たちは、庭に向かった。
「出してもいいですか?」
「うん。頼むよ」
「ドサ!!ドサ!!ドサ!!……」
「「!!」」
大量に狩ったので、無限収納から出した魔獣や魔物の量はかなりの量なので、カイル兄様もサクヤも驚いていた。
住民に配るために魔族たちに分けたので、これでも少なくなったのですけどね。
「これでも住民に分けるために魔族たちに一部渡したので、減った方なんですけどね」
「「狩ってきすぎだ!!」
いいじゃないですか別に、無限収納に入れておけば、腐ることもありませんしね。
「!!……これは……」
ルシフェルが驚いている。何か珍しい魔獣や魔物でもいたのかな?
「ルシフェルどうしたの?何か珍しい魔獣や魔物でもいた?」
「ああ……。ダイヤモンド・ドラゴンがな……」
ああ、あのドラゴンか。
「珍しいの?」
「肉はこの世のどんな肉よりうまいと言われている。
そして鱗は、防具にも出来るが、指輪などアクセサリーにしたりできるので、宝石としての価値の方が高い。我も見るのははじめてだ」
ダイヤモンドだもんね。宝石としての価値は高くなるよね。
「ちなみに一頭丸々だとどのくらいの価値があるのだ?」
「この国の貨幣でいうと白金貨三十億枚だな」
「「「!!」」」
どんだけ高額なのか全くわからない。
確か……白金貨一枚が日本円で百万円だから……
三十億×百万だから三千兆円!!
確か……日本の国家予算が一般会計、特別会計を合わせて年間三百兆円とか言われていたから、その十倍か……
ダメだ。頭がパンクしそう。全く想像できない額だよ。
「因みに鱗だけの値だからな」
肉を含めた金額はもう聞きたくない。
国にお肉と鱗を半分くらい献上しょう。
「カイル兄様。全く金額を想像できないので、お肉と鱗を国に半分献上しましょう」
「そうだな。国庫も潤うし、国を豊かにするために国王陛下にうまく活用してもらおう」
カイル兄様は、精神的にどっと疲れてしまったようだ。
この世のどんな肉よりうまいなら、区画整理が終わったら、国王陛下たちも呼んで、焼き肉パーティーしよう。
新たな計画を思いついたアイリスであったが、この焼き肉パーティーが開かれたことにより、一騒動起きることを今のアイリスはまだ知らない。
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