第53話 アイリス、魔国に魔獣狩りに行く②
「わかったよ。私も魔国の魔獣や魔物は、気になるし、スノーとグレンも乗り気だから、私が責任持つよ。
どんな感じか調査も必要だし、情報提供で何とか誤魔化すよ」
「「流石は、アイリス(様)」」
「アイリスの役に立つためにも色んな魔獣や魔物を狩るぞ」
『オー』
もう、ここまで皆がノリノリだと、とめられないもんね。
そして私たちは、約二週間ぶりに魔国の地を踏んだ。
魔国に着き、森の中を進んで行くと魔獣がいた。
「ああ、魔獣いた!!皆、狩りの時間だ~!!」
『オー』
あれは、豚っぽいからオークだよね?
でも、今まで見たのと色や微妙に違うところもあるから、上位種か魔国固有種なのかな?
「ルシフェル。あのオーク……よく見かけるオークと違うんだけどさ」
「ああ、あれはバイソンオークだな。
人族の地にいるオークと比べ、脂肪は少ないが、脂肪が肉の間に網のように綺麗に入っていて、味が濃厚で、脂肪部分だけでなく、肉の部分も甘味を感じって、ステーキにすると食べご堪えがあってオークの十倍うまいぞ」
名前からでもわかったけど、説明聞いて、確定したけど、牛と豚の両方の特徴があるだね。
「じゅるり」
どんな味か想像しただけで、涎が出てきてしまう。
(はやく狩ろうはやく食べよう)
スノー。涎ダラダラ垂らしすぎだよ。
私もスノーのことは言えないけどさ。
「強さはどうなの?」
「強さはオークと同じくらいだな。
違いとしては、赤系の色の物を見ると、体毛が茶色から赤に変わり、それに一直線に突っ込んでくる。
そして、体毛が赤くなったバイソンオークの肉は、柔らかく更に、うまいぞ」
「じゃあ、体毛を赤くすればいいんだね」
「そうだ」
赤いもの赤いもの。私の手持ちにはないな。
そう思っていると、グレンが私の肩に留まった。
「そうだ。グレンがいるね」
グレンは、真っ赤な炎を身に纏っているもんね。
(グレン。バイソンオークが気づくように、目立つよう飛んでくれる?)
(かしこまりました)
(それで、バイソンオークの体毛が赤くなって、グレンに向かって来たら、私とスノーで、首チョンパして、倒そう)
(うん。わかった)
(おい。オーク!!こっちだぞ)
グレンが作戦通り、目立つように飛び、バイソンオークの気を引いていくれたことで、体毛が赤くなって、私たちの視界に入っているバイソンオークの全てが二足歩行だったのに前足を地面につき、四つ足をついた。
前足で何度も地面の土を蹴ってはらう威嚇行動をしだした。
(スノー、バイソンオークが突進して来そうだから、撃ち漏らさないように狩るよ)
(うん。わかった)
撃ち漏らしたら、こっちが危険だからね。
ああ、そうか!! 結界張って、結界内でやったら、突進してきて、結界にぶつかった衝撃で、首の骨が折れて、安全に倒せるかもな。
四足歩行で、突進してくる魔獣や魔物は、発見したら次は、それでやろう。
(エアカッター)
『ザシュ、ザシュ』
『ドドドオ~ン』
私とスノーは、撃ち漏らさないように気をつけながら、次々とバイソンオークの首を跳ねていく。
「全部倒したね」
(解体)
私は、倒したバイソンオークを魔法で解体していき、無限収納に仕舞っていた。
大量大量!!お土産もたくさんできた。
他の魔獣や魔物も見つけて、倒していこう。
それから、空からグレンに魔獣や魔物を発見してもらって、色々な魔獣や魔物を倒していった。
四足歩行の魔獣や魔物は、基本頭から突っ込んでくるので、安心安全に結界で、二足歩行のやつは、魔法で倒していった。
名前は、わからないけどドラゴンみたいのもいたけど、なんだろうな。
それなりに強かったけど……あとでルシフェルに聞いてみよう。
グレンは、火魔法が得意だけど、森の中だと火事になったりと危険なので、狩りには参加せず、魔獣や魔物を見つけてもらうことに専念してもらった。
残念そうにしていたが、狩った魔獣で、美味しい料理を一緒に作ろうと言ったら、喜んで飛び回っていた。
スノーは、僕は狩ったあとは、食べる専門だとか言っていた。
私たちが狩りを十分楽しみ、ゲートの入り口に戻ったら途中で別れ、別行動していたルシフェルや他の魔族たちも各々魔獣や魔物を狩って、満足そうに戻ってきた。
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