第24話 流しそうめん&そうめん流し大会②
カイトさんとトマスさん、そして住民たちが竹を切って来てくれたので、竹を半分に割って、面倒臭いけど一つ一つ節を取っていった。
とり終わったら繋げて、一・五キロの流しそうめん用の竹の樋ができた。
「節を取るの魔法でやればもっと早く終わったな」
いつもは、ちゃちゃっと魔法使うのに節とりは、みんなで工具を使って手作業でやったのである。
「ギザギザしたところとかあるから、魔法できれいに整えちゃうね」
とった節部分をきれいに整えて、次は、竹を立てる土台となるものを作った。
「ある程度、傾斜にしないとそうめんが流れないから長さ変えてね」
「はい。わかりました」
土台もできたので、ちゃんと流れるか試しに水を流してみた。
「うん。うまく流れていっているね」
なんと調整なしに一発で成功した。
まあ、水だけで、そうめんは流してないからそうめんがうまく流れるかは、まだわからないけどね。
次に、そうめん流し用の水流を発生させる装置のついた少し大きめの桶と一体になった円卓テーブルを十個魔法で作った。
流しそうめん用の竹製の樋と土台も魔法で作った方がはやいのだけど、私が自分の手で、竹製の樋を作りたかったんだよね。
魔法で、工程を無視して、乾麺のそうめんを二万万束製造し、めんつゆを入れる器を人数分より少し多めに制作した。
「これを明日、茹でるのか。大きな鍋とコンロを作った方が一気に茹でられるよね」
というわけで、予定外のそうめんを茹でる用のとても大きな鍋を四つと鍋のサイズに合わせたコンロを四つ魔法で作った。
カイル兄様から説教されるかもだけど、今後祭りで炊き出しとかしたりして、つかえるからいいよね。
明日の流しそうめん&そうめん流し大会は出きるね。
明日は、各村から数台の魔動馬車に乗って、各村から旧公爵邸のあるここに全住民が集まるのだ。
明日は、たくさんのそうめんを茹でておかないとな。
今からめんつゆを作るのは可能だけど、めんつゆを冷やしておくための冷蔵庫がないからな。
屋敷の冷蔵庫は、大きいけど他の食材が入っているし、たくさんのめんつゆを入れておくスペースは、ないだろうからめんつゆは、魔法で明日作ればいいだろう。
「カイル兄様、明日必要な物は、作り終えました。」
「わかった」
「あと、予定になかったですが、そうめんを茹でるための大きな鍋とそれに合わせたコンロも作りました」
「わかった。それくらいならいいだろう。炊き出しをしたりしたときなどに役立ちそうだからな」
おお、事後報告なのに今回は説教なしだ。
説教がなかったことに、助かったとほっとした。
明日、楽しみだな。
今からワクワクがとまらない。
今夜、眠れるかな……明日、寝不足とか体調不良とかあり得ないからな。
私自ら、ここまで準備したのに参加できないとか最悪だからね。
「みんな、今日は準備ご苦労だった。明日は、みんな楽しんでくれ。
村々が一つの町になって、住民全員で行う初めての大イベントだからな」
『はい。楽しみます』
そうだね。町になって、初めての大イベント……みんなも楽しみにしているみたいだ。
テンション上がってきた。
あれ、熱が上がってきたかな?まずいまずい……
今日は、早めに休もう。
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