第14話 代表者たちに説明と贈り物
カイル兄様に相談し、しばらくは以前までの村ごとに暮らしてもらうけど、ある程度したら農業区域、商業区域などに分けたりしていく。
今は、農家ばかりで町だが商業が発展していけば商業区域は商店がたくさん立ち並ぶ街にしていくつもりだ。
今は皆が畑仕事をしているけど他にも得意な分野があるだろうし、別の街や都市から人を連れてきてもいいし、まあ区画分けするのはある程度人口が増えてからだな。
今は区分けしても使われない土地が大量にできるだけだしね。
「各代表の皆さん、私が送り届けますので集まってください」
「各村に着いたら代表の皆さんには、手紙を転送する魔道具もお渡ししますが、魔動馬車もお渡しします」
「それはどうしてなのですか?」
この中で、一番若い代表であるハンスさんが質問してきた。
「理由は、町長のハルクさんに会って相談したいことや問題があったりする場合もあると思いますのでその際などにお使いください」
直接会ってではないとダメな場合もあるからね。
「ナダルさんところからは一日でこれますが、早急に解決しなければならないことが起きた場合に丸一日かかっていては、手遅れになることもありますからね」
「そうじゃな、ありがたく受け取らせていただきますじゃ」
「まだ先の話ですが、今のままでは不便ですし、それぞれでやっていたら七つの村々を一つの町にした意味がないので、農業区域や商業区域などに区分けして行こうと思っています」
バラバラにやるより、纏めた方が効率がいいに決まっている。
「その場合に引っ越しが必要となってきますので、各村の村人たちにある程度説明しておいてください」
「そうだね、ある程度は前もって説明しておいた方が混乱を最小限に済ませられますからね」
「また今は、各村の村人が畑仕事をしていると思いますが、他にやりたいことがないか聞き取り調査もお願いします」
今は、食べるのに困っているからみんな畑仕事をしているのであって、それぞれ得意なことも違えば、やりたいことも違うだろうからね。
「今、区分けしても使われないで無駄にしてしまう土地が大量にできるだけなので、区分けするのは別の街や都市から人の受け入れをしたりも考えているのである程度人口が増えてからになります」
『わかりました』
今後の方針を話しておかないと急に言われても困るだろうし、何かやりたいことがあるか考える時間も必要だしね。
「では、転移魔法で移動するのでもう少し皆さん私に近づいてください」
そういうとみんなが私に近づいてきたので、代表のみんなと転移し、各村で魔動馬車と転送魔道具を渡し、それぞれを各村に送り届け戻ってきた。
ナンシーさんの村には、ここと同じように城門の所に監視カメラの魔道具を設置してきた。
「アイリス様、冒険者を引退する原因の肩の怪我も治して頂けたので精一杯やらせていただきまので、これからよろしくお願いしますぜ」
「お願いしますね、ダンさん」
ナンシーさんの村で門番をしていた人たちは、お隣のハルムート公爵領で怪我などを理由に冒険者を引退された人が隣接するナンシーさんの村に移り住みやっていた。
旧領主邸のあるここにも門番が必要なのでみんなの古傷を魔法で治療した。
それで、ダンさんにこちらに来てもらったというわけである。
アリステラ公爵領の都市や街からいずれ訪れる商人たちがいるかもですからね。
「どっちがいいかな?」
カイル兄様から帰ってきたら魔の森との間にある外壁を壊すのを頼まれているのだ。
「やっぱり、結界を張ってから壊すのが安全だよね」
どうするか考えがまとまったので、早速取り掛かることにした。
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