第6話 さぁ、みんなパーチーの始まりだ①
全ての家の立て替えが終わるとマキさんが呼びに来た。
「カイル様、アイリス様、準備が整いました」
「マキさん、言った通りにやってくれた?」
「はい、持ってきた魔獣の肉や魚介類と野菜や先ほど収穫されたばかりの野菜を鉄串に刺して置きましたし、鉄串にさしてない野菜や肉、魚介類も別に用意してありますし、あとは焼くだけになってます。」
「じゃあ、カイル兄様いきますか」
「そうだな、村人たちも腹を空かせているだろうからな」
そして私、カイル兄様、マキさん、専属たちはパーティー会場に向かった。
村長さんや村人たちも私たちの後に着いてきた。
「村人の皆さん、お腹空いているでしょうから、これからどんどん焼いていくので好きなだけ食べてくださいな、パーチーの始まりです」
「あははぁ~アイリス、パーティーな」
噛んじゃいました。
そしたらカイル兄様に笑われました。
他のみんなも笑いをこらえているみたいです。
でも気にしません。パーチーの方が可愛いもん。
「ゾイルさん、マキさん、塩と胡椒を振って焼くやつとは別に、これに浸けてから串を焼いて、ステーキには、お好みでこちらソースを別容器で渡してあげてください」
「「かしこまりました」」
この世界では基本、塩味のものばかりである。
なので、醤油、ソース、ケチャップ、ハチミツ、おろしニンニクを混ぜ合わせたバーベキューソースを取り出した。
通常の味付けの他にこれに浸けてから焼くようにステーキはステーキソースとおろしソースを用意したので好みのソースを渡すように指示した。
バーベキューソースとかステーキソース、おろしソースは私が前世の記憶をもとに作りましたとも。はい。
「焼けたみたいなので、好きなものを受け取って食べてください」
村人たちは私がそう言うが動かない。
「皆、私たちのことは気にせず腹が減っているのであろう好きに食べるがいい」
ああ、領主家の者がまだ食べてないのにってやつか……
そういうわけには、いかないんだろうけど気にしなくていいのにな。
カイル兄様から言われて村人たちは恐る恐る食べ始めた。
「カイル兄様、オススメはバーベキューソースのかかっている串焼きがオススメですし、ステーキならお好みのソースをもらってつけて食べるのがいいと思います」
この世界にない味付けを堪能してもらえるし、新たな食文化が広がるだろうからね。
「こちらの世界ではいつも塩味のものばかりなのでいつもと違って感動しちゃいますよ」
「マリー、自分で取りに行くから、お前たちも取りに行き好きに食べろ」
カイル兄様の専属メイドのマリーさんが兄様の食べる分を取りに行こうとしたが兄様は制止、自分で取りに行くといい。
自身の専属や私の専属たちにも食べるように言って串焼きを取りに行った。
「アイリス様は行かれないのですか?」
「私は、もう少ししたら取りに行くからアリスたちは、カイル兄様も言ってたけど、好きに食べたらいいよ」
「わかりました」
塩味だけでは、味気ないからね。ずっと同じ味では飽きますからね。
どんどん食文化も変えていきますよ。
というのは、建前で前世の記憶にある料理を食べたいと思っているだけである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます