『星屑』

ぽふ、

第1話 冒険

おとなの言うことを碌に聞かない、こどもだった。


正当な理由のことは言うまい。


だって面白くないんだもの。


その、おとなの言うことを碌に聞かない小さな子は。


ある朝に、冒険に出るのです。


裏山を、崩した、崖のようになっていて、登れる。


よじ登って遊ぶのが流行りだった。


そこを自分の手と足で登り切って、その先に在る景色を見てやろう。


と。


果たして冒険は、果たされました。


夢の中で。


その朝の夢で、その小さな子は達成感を以って目覚めました。


朝に起きて、普通に学校へ行きました。


少し遅刻ぎみなのが、この子の普通。


行って、密かに好きだなぁと思っている子を、見つけ、ドキドキしながら眼で追って。


嫌だなぁと思っている先生の授業を受けて。

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