第三十五話 黒雷は鳴き、泣きゲーを語る










◆ダンジョン都市桜花・第三百三十六番ダンジョン『常闇』第六層



 歓迎会をかねた昼食を終えた後、俺達は早速ダンジョン探索にでかける事にした。


 といっても、がっつりと最深部を目指すような『攻略』の類ではない。


 本日俺達が行おうとしているのは、中間点直通の転移門がある階層で敵精霊エネミーアバターをひたすら倒し続ける『狩り』である。



 いつでも安全地帯に戻れる階層で待ち構え、のこのことログインしてきた精霊達を、パーティ総出で袋叩きにして精霊石をかき集める――――やっている事はほとんど強盗と変わらないのだが、これが現代の冒険者の基本形スタンダードなのだ。



 命はかけない。

 一攫千金は狙わない。

 ただ倒せる敵だけを倒して、ほどほどの日銭を稼ぐ。




 そんないわゆる労働者ワーカー組の方々の真似事を、何故今更になって俺達がやっているのか?



 答えは当然、日銭を稼ぐためじゃない。

 ひとえにユピテルの実力の程を確かめる為である。



 ユピテル。


 数奇な縁を手繰たぐるようにして俺達の元へやってきた砲撃手の少女。


 彼女は自分の事を力のコントロールができない未熟者だと言っていた。



 自分の力をコントロールできない…………成る程。ならばどの程度までならコントロールできるのか検証してみよう、と言いだしたのは意外な事に遥さんであった。



 稀代の冒険好きが『狩り』を提案してくるなんてと最初の内は驚いたが、きっと奴なりに気を使ってくれたのだろう。


 俺は恒星系の気配りに感謝しながら、奴の案を受け入れた。


 正直、午後からユピテルの第二中間点を取りにいくのはキツいなと思っていたので、遥の提案はまさに渡りに船な名案だったのだ。




 とまぁ、こういう経緯を経た俺達は、今六層にいる。

 


 『常闇』の第六層は、構造的には四層に近い。


 高低差の激しい渓谷と、だだっ広い台地。


 空の色はもちろん、常闇定番の紫色だ。




 どんよりとした不毛な大地をいそいそと歩き、二時間近くかけて俺達がやって来たのは傾斜の多いこのフィールドの中でも、一際標高の高い台地である。




 六層全体を俯瞰できる程高く、そして遠くにある七層への転移門も視認できる絶妙なロケーション。



 この位置ならば、入口狩りに励む労働者組の皆さんとかち合う可能性は低いと踏んでの選択だ。





「じゃあ、早速――――って言うには、ここまで来るのに大分時間がかかっちまったが――――お前の力を見てみたい。準備はいいか、ユピテル?」

「……大丈夫」



 黒と銀を基調とした戦闘用装備に身を包んだ銀髪ツインテールの少女がこっくりと頷く。


 気合は十分のようだな。


 なら、お手並み拝見といきますか。



「それじゃあ、まずはあっちの遠くの空を飛んでるでかいチョンチョンに攻撃を当ててみてくれ」


 俺は五百メートル程離れた場所で一人忙しなく耳の翼をはためかせているボッチチョンチョンを指差した。



「どの子を撃ち落とせばいいの?」

「どの子って、ほらあの手前にいるやつだよ」

「あの子だけでいいの?」



 んっ……?

 なんだろう、イマイチ話が噛み合わないな。


 まさかとは思うが一応聞いておくか。


 

「ユピテルには、他のチョンチョンが見えるのか?」

「いっぱい、いるよ。手前の子、ひと山越えた先の集団。二つ先の渓谷では三匹で集まって楽しそうにおしゃべりしてるし、三つ先の台地では四匹のチョンチョンが冒険者と戦ってる……あっ、今一匹やられて三匹になった」

「…………!」



 背筋が、凍った。


 低気温のせいじゃない。

 それはもっと、魂に訴えかけるような寒さであり、もっといえば遥がやらかした時に抱くような感覚に近かった。



 ユピテルの証言が本当かどうかなんて分からない。



 何故なら俺も遥も一山先のチョンチョンの存在すら全く感知できなかったからだ。


 そんな事があり得るのか? 霊力感知可能範囲が十キロを越えるだなんて、逸材にも程があるぞ?



「ねぇ、ユピちゃん。ちなみになんだけど、今感知できた範囲にいるきもカワッ子チョンチョンさんの中でどの子までなら攻撃が当てられるとか分かる?」

 


 恒星系の最もな質問に、銀髪の少女は至極真面目な表情で答えを述べた。




「分かる範囲なら、全部。射程距離どこまでいけるのかという話なら、追加で後、




 それを聞いた遥が珍しく言葉を失った。


 俺? もちろんチビりかけたよ。



「話を戻す。狙うのは、手前のあの子だけでよい?」

「あっ、あぁ。あの一匹だけでいい」

「わかった」



 こっくりと緩慢な仕草で頷いたユピテルは、丁寧な動作で五百メートル先のチョンチョンを指す。



「《墜ちて》」



 次の瞬間、俺達の網膜にとてつもない光景が、焼きつけられた。


 突如として天より降ってきた黒雷が、飛行中のチョンチョンを跡形もなく消し飛ばしたのである。



 おそらく被害者は、自分が何をされたのかさえ分からなかったに違いない。


 漆黒の稲妻は、音の数千倍もの速さで轟き、標的を撃ったのだ。


 回避どころか、反応すらままならないような神速の超火力術式。


 この大砲を、五山先の距離まで正確に撃ちこめるのだと銀髪の少女はいう。



 事実、この後ユピテルは視認できるギリギリのレベルの地点に見事黒雷を落してみせた。


 威力、射程、精密性、そのどれをとっても間違いなく超一級品。


 流石はグランドルートの中ボスだ。規格外の化物過ぎる。



 無論、彼女の言う「コントロールができない」という言葉の真意も、なぜこれほどの逸材が、たらい回しにされていたのかと謎の正体も、俺はしっかりと理解している。


 だが、それらを加味した上でなお、断言しよう。



「シラードさん。アンタが逃した魚は、相当な大物だぞ」






◆ダンジョン都市桜花・第三百三十六番ダンジョン『常闇』第一中間点「住宅街エリア」




 新人砲撃手の持つ計り知れない力を目の当たりにした俺達は、その後軽くフォーメーションの確認をとりながら六層を回った。



 五大クランの一長をタイマンで退けた遥と、射程&感知距離十キロ越えの砲撃手であるユピテル。


 近距離と遠距離のバグキャラが肩を並べたウチのパーティは、当たり前に強かった。


 というか、最早六層程度の敵相手では、そもそも戦闘が成立し得ないレベルである。


 なにせ基本一撃必殺、こちらに気づいていない敵までワンパンKOがデフォなのだ。


 あんまりやり過ぎると顰蹙ひんしゅくを買いそうだから大分自重したが、それでも本日の狩りの成果は上々だったといえよう。




「いいの? キョウイチロウ、この分け方じゃほとんどキョウイチロウの所に入らないよ?」

「いっ、いいいんだよっ。俺全然敵倒せなかったし」



 まぁ、俺はほとんど稼げなかったんだけどね!



 そりゃあ、チートレベルのMAP兵器が加入すれば、単体糞雑魚野郎の出番なんてありませんよ。


 チュートリアルの中ボスと、グランドルートの中ボス。


 悔しいが、そのスペック差は歴然だった。





「はぁっ、俺もがんばんねーとなぁ」



 等と情けない溜息をつきながら、ゲーム機のスイッチを入れる。


 午後十一時、他のメンバーはとっくに寝静まった借り家の自室で一人寂しくテレビゲーム――――ジャンルはもちろん、ギャルゲーさ!



 ギャルゲーの世界に転生して更にギャルゲーに興じるとか、我ながら本当に中毒者だと思う。


 しょうがないじゃんか、ギャルゲーって楽しいんだもん!


 いつも血反吐吐きながらがんばってるんだし、これくらいのご褒美は許してよねっ!



 数秒のロード時間と短いブランド紹介を経て、画面がタイトルへと切り替わる。


 ヘッドホン越しに流れてくるピアノの音色、爽やかな青空を背景バックたたずむ五人の少女達。



 『群青色のカンツォーネ』――――通称、『ぐんかん』は、知る人ぞ知る名作恋愛アドベンチャーゲームだ。



 架空のスポーツ『ドラゴンテイル』を主軸に置いたこのゲームは、熱い展開の数々と主人公&ヒロインズの甘酸っぱい青春の見事なハーモニーが見事にマッチした大作である。

 なにせ歴戦のギャルゲーマーであるこの俺に文句なしの百点満点をつけさせたのだ。最早、重要文化財といっても過言ではないのかもしれない。



 『ぐんかん』の魅力はなんといってもシナリオだ。


 素晴らしいギャルゲーというのは、例外なくシナリオが神がかっているのだが、この『ぐんかん』は、そのシナリオにとても挑戦的な縛りを課していたのだ。



 その縛りというのがだな、なんと――――



 コンコンッと控えめに叩かれるノック音。



 誰だ、こんな時間に?


 コンフィグ画面に切り替えてから、そっと自室のドアを開ける。



「ちょっと、よい?」


 

 暗がりの廊下に煌々と光る紅い瞳。



 ゴシック調のナイトウェアをまとった銀髪ツインテールの到来に、俺は少々面食らった。



「えっと、どした?」

「明日の起床時間、まだ聞いてなかった」

「あぁ、そっか」

 


 出発予定時刻だけ話せば問題ないだろうと勝手に思っていたけど、昨日入ったばかりのユピテルには少々不親切だったかもな。



「悪い悪い。七時頃に起きてくれれば問題ないよ。のんびり朝飯食ってそれから出発しよう」

「了解した。……むっ?」



 話も終わりかけたところで、唐突にユピテルの瞳が見開いた。



「あれ……」



 銀髪の少女の小さな指が部屋の奥に置かれたテレビに向けられる。



「あぁ、ゲームやってたんだよ。ほら、ダンジョンの中って電気は使えるけどネットとかテレビは使えないじゃん? だから娯楽といったらゲームくらいしかなくて――――」

「『ぐんかん』、やってる」

「!?」



 その時俺が腰を抜かしかけたのは、なにもユピテルが稀代の神ゲーを知っていたからではない。


 このツインテールッ子が、コンフィグ画面を見ただけでタイトルを言い当てたからだ。



「お前、なんで分かったんだ?」

「『ぐんかん』のコンフィグ画面は特徴的。青空の背景、楕円形のカーソル画面、デフォルトに少し特殊なフォントを採用しているし、極めつけはボイスカット機能とBGMオート調整」



 馬鹿な!? 確かに『ぐんかん』のコンフィグ画面は若干、特殊だ。


 だけど、この程度の差異、普通にプレイした程度じゃ絶対に分からんだろ?


 歴戦のギャルゲーマーである俺ですらなんとなく分かる程度の微妙な違いを、こいつはなんの躊躇ためらいもなく当てやがった。



 いや、待て。待て待て待て。


 落ち着くんだ凶一郎。


 ここではしゃいで全開オタトークに花を咲かせるには、まだ早い。



 コンフィグ画面からゲームタイトルを導き出したその記憶力は驚嘆に値するが、単に彼女が凄まじい瞬間記憶能力カメラアイの持ち主だという可能性もあるんじゃないのか?



 ……いや、ダンマギのユピテルにはそんな特殊能力などなかったが、リアルとゲームは別物だし、メディアの違いを理解せよなんて金言もあるくらいだ、慎重になっておいて損はない。



 「私、○○ってゲームめっちゃ好きなんです―」等という言葉の裏に隠されている『好き』の感情は、本当に俺達と同じ『好き』なのか? いいや、違うだろう? ハマり方は人それぞれなんだ。



 知識量も熱量も十人十色だという前提を忘れて、大ざっぱにひとまとめとして『好き』と定義してしまうと、どうしても軋轢あつれきが生まれてしまう。



 だからできるオタクは、相手の深度レベルを見極めるのさ。



 簡単なクイズを出したり、率直にどの程度ハマっているのか聞いたり、あるいは会話の中にさりげなくマニアックな話題を入れて相手の出方を探ったりと、その計測方法は千差万別だが、俺の場合は割とストレートに作品の感想を基準に判断を立てている。




「へ、へぇー。ユピテルも『ぐんかん』経験者なのか。すごいいい作品だよねー」

「控えめにいって、神」

「いいよなー、『ぐんかん』。ちなみにユピテルはどんな所が良かった?」



 メレンゲの様なふわっふわの質問。



 だが、この抽象的な問いかけこそが、相手のハマり具合をつまびらかにする……っ!



 さぁ、見せてみろユピテル! お前の熱い魂を!



「全てにおいて高クオリティな作品ゆえ、良い所を挙げていたらキリがない」

「ふむふむ」

「けれど、最も特筆すべき点はやはりシナリオにあるとワタシは考える」



 ほうっ。そこに目をつけるとは中々やるじゃないか。



「同感だ。やはり良いギャルゲーには良いシナリオがかかせないよな」

「違う」


 ユピテルはふりふりとツインテールを横に振りながら、俺の意見に意を唱えた。



「『ぐんかん』のシナリオの秀逸な点は、良いギャルゲーに不可欠とされてきた“ある要素”を排除し、その上でプレイヤーに深い感動を提供した点にある」

「その“ある要素”っていうのはなんだ」



「――――死」




 その一言に、脳が震えた。



「死。あるいは悲劇的な別離、――――『ぐんかん』は、そういった要素を作中はおろか、登場人物の過去にさえ組みこんでいない。過去に辛い出来事を経験した人物はいても、その傷跡は未来で取り戻す事が可能なモノ。肉親や大事な人がなくなる、凄惨な事件に巻き込まれたるといった類の『悲劇』は一切ない」




 マジかよ。この年で、俺と同じ境地に達しているというのか……?



「感動を主体においたギャルゲーにおいて、序盤の何気ない日常と、後半の鬱展開は不可欠。程度のさこそあれ、多くの感動系は、この構造を取り入れているし、そこにとやかく言うつもりは毛頭ない。上げてから落す事で、序盤の何気ない日常のかけがえのなさを我々に思い起こさせ、最後のカタルシスに繋げる――――よくできた構造だと、心から尊敬する」




 しかし、とユピテル先生は頬を上気させながら熱弁を続ける。




「この構造は、逆説的に考えれば、登場人物の不幸や死をダシにして感動を絞りだしているととらえる事もできてしまう。暴論である事は百も承知。だけどワタシがこれまでやってきた多くの感動系は、誰かの死や決定的な喪失を、時間軸と質量の違いこそあれ、必ずどこかで取り入れていた」




 当然だ。泣くしかない状況や痛みを追体験させて、そこからの解決や喪失、奪還といったカタルシスによりプレイヤーを泣きゲーなのだ。


 はっきり言って登場人物の死や不幸は最高のスパイスなのである。



 『ダンマギ』なんて、その最たる例だ。


 主要人物は、みんな引く程重い設定かこを背負っているし、ルートによっては人も容赦なく死ぬ。



 肉親の喪失、凄惨な過去、尊い犠牲に託される想い――――まるで不幸の見本市のような展開と、それを乗り越える主人公達の輝き。



 素晴らしいよな、素晴らしく糞だ。


 だが、登場人物の観点からみればたまったものではなくとも、こういった要素が非常に強い牽引力に繋がっている事は否定できない。



 人が死ぬ、登場人物にとても辛い過去があった――――だからなんだ? 感動できるのならば、それでいいじゃないか?



 仰る通り。全くもってごもっともである。


 他ならぬ俺だって、今でもそういう物語に号泣しているのだから。



 ゆえに、これは善悪の話ではない。



 ただ、そういう物語が古今東西人の心を震わせてきた――――それだけの事である。




「だけど、『ぐんかん』は違った」



 そして話はようやく、『ぐんかん』へと帰還する。




「『ぐんかん』に出てくる登場人物たちは、誰も死んでない。陰鬱いんうつな苦しみもない。あるのは、架空のスポーツ『ドラゴンテイル』にはげむ登場人物たちの熱いぶつかり合いと、葛藤。けれどそれらを通して伝わってくる熱は、確かにワタシの心を強く打った」



 そう。『ぐんかん』は徹底して、登場人物の死や取り戻せない日々といったスパイスを使わなかったのである。



 彼らがスパイスに使ったのは葛藤や挫折、悔しさや努力といった極々身近な材料ばかりだ。


 ともすれば、非常に味気ないゲームに陥っていた事だろう。


 けれど、そうはならなかった。




 スポーツもの特有の熱い展開に、ひたむきな少女達の頑張りという要素が奇跡的な化学反応を起こしたのだ。



「唯一無二であるとも、起源であるともいうつもりはない。登場人物が不幸にならない作品もいっぱいある。でも」

「あえて定番のスパイスを使わず、けれど深い感動を呼び込む作品に仕上げたその手腕こそが至高なのだと、そう言いたいんだろ」

「キョウイチロウ、よく分かってる」



 こっくりと頷く銀髪ツインテール少女。

 そっくりそのまま、今の言葉をお前に返してやりたい。

 本当に大したものだ。



「人が死ぬ作品も、運命に翻弄される話も、とても素晴らしいとワタシは思う。だけどそれらと同じくらい『ぐんかん』が練り上げた物語は偉大だった」

「スタッフの高い志と神クオリティの演出が、シナリオの質をより高い次元へ押し上げてたんだよな」

「そう。あれこそギャルゲでなければ味わえない、極上の幸福」



 意見が一致したところで、俺達は一瞬無言になり、それからどちらからともなく固い握手を交わした。




「ここで立ち話もなんだ、続きは俺の部屋でらないか」

「望むところ……」




 そうして俺達は『ぐんかん』を肴に夜通しギャルゲーについて語り合った。



 案の定というべきか、ユピテルの深度レベルは相当高く、俺の全力全開フルパワーオタ戦闘トークにも難なくついて来たほどだ。



「やるな、ユピテル……っ!」

「キョウイチロウこそ、大したもの」



 自身の全力をぶつけても、互角に張り合える相手。



 人はそれを同士ともと呼ぶのだろう。







 

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